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タニガーン・デーンダーが2戦連発も、隙が目立ち4失点大敗【監督、選手コメント付き】

AC長野パルセイロ・レディースは12月17日、皇后杯5回戦を兵庫県立三木総合防災公園陸上競技場で迎え、アルビレックス新潟レディースに1-4と敗れた。

互いにビルドアップで前進を試みるも、激しい守備で主導権を譲らない。一進一退の攻防が続く中、先制したのはAC長野だった。15分、菊池まりあのCKをタニガーン・デーンダーが頭で合わせる。タイ代表FWの公式戦2試合連続ゴールで、流れを引き寄せたかに思われた。

しかし直後の16分、クロスから一瞬の隙を突かれて失点。すぐさま振り出しに戻ると、23分にはミスから逆転を許す。自陣でのトラップミスが起因となり、カウンターを仕留められた。その後は30分にも追加点を喫し、2点のビハインド。廣瀬龍監督は前半途中にボランチの福田ゆいを投入し、立て直しを図った。

後半はその福田が起点となり、ビルドアップで幅を効かせる。それによって落ち着きを取り戻したが、なかなか決定機には至らず。90分を通して、シュート数はセットプレーからの2本のみ。反撃の狼煙を上げることなく、1-4と大敗して初戦敗退に終わった。次週はリーグ戦に戻り、王者の三菱重工浦和レッズレディースとアウェイで戦う。

以下に廣瀬龍監督、奥川千紗、福田ゆいのコメントを掲載する。

 

■廣瀬 龍監督

――まずは試合の総括をお願いします。

結果として1-4でやられましたけど、トータルして完敗でした。ポゼッションのところ、プレッシャーのところ…。相手にプレッシャーをかけられたときに、我々の選手はポゼッションができなかった。計画していたビルドアップを完璧に潰されたような形でした。それをよき反省材料として立て直して、個のレベルをもう一つ、二つ上げていかないと、新潟とは対等に戦えないです。新潟のグループ戦術もそうですけど、個の成長も見受けられたゲームでした。

やられるときはとことんやられたほうが、次に良いスタートが切れると思います。今日は中途半端ではなく完敗だったので、次への励みと捉えたいです。

――失点シーンも崩されたというよりは、失い方が悪かったり、奪いどころで奪いきれなかった印象がありました。

相手のスピードだったり動き出しのタイミングに対して、ボランチとバックラインの関係が芳しくなかったです。奪ってからのビルドアップの精度も、とことん欠けていました。そこはもう一度やり直さないといけないと思っています。

――今週の囲み取材では、互いの成長度が見られる試合になると話していました。

いままではグループになって、チームになって頑張ってくれていました。ただ厳しい展開になったときに、頑張れるけど、技術だったり判断が不足していることが明確になったゲームでした。それはボールを持っている選手だけではなくて、周りがどこにどんなタイミングで動いたほうがいいのか。いろんなところがありますけど、その判断に差があったと改めて感じました。

 

■DF 22 奥川 千紗

――悔しい4失点となりました。

失点してしまっているところは隙があって、ちょっとした自分たちのミスが多く見られました。そこから相手に良い形を作られてしまったので、まずは自分たちのミスをなくすこと。その後の対応も手厚く、ゴールから遠ざける守備ができるように、来週のリーグ戦に向けて練習していきたいです。

――ビルドアップでなかなか前進しきれないところもありました。中での感覚はいかがでしたか?

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