松本国際が延長戦の末に連覇。都市大塩尻の堅守をこじ開ける
参加72校のうち唯一プリンスリーグで戦う王者が、強者たるゆえんを示した。全国高校サッカー選手権長野県大会は決勝。松本国際が都市大塩尻を延長戦の末に1-0と下し、連覇を遂げた。2年連続6回目の全国舞台に駒を進める。
サイドを起点に押し込むも、堅守に苦しむ
「相手の守備は堅いし、競り合いが強い。なかなか前に行けなかった」。ディフェンスリーダー・城元諒星の弁だ。都市大塩尻の“盾”に対し、松本国際が“矛”を突きつける展開。互いに4-4-2の布陣でミスマッチが起こりづらい中、松本国際はサイドに起点を作った。
攻撃を牽引したのは、右サイドハーフの山本湧大だ。準決勝で途中出場からゴールを仕留め、満を持してスタメン入り。フィジカルとテクニックを備えたウインガーが果敢に仕掛ける。20分には自陣でのボール奪取から持ち運び、2人を交わしてシュートを放つ。36分にも相手を背負いながらフィニッシュに至るなど、持ち味を発揮した。
左サイドハーフの大津英祐も含め、前半はサイドをシンプルに使いながら前進。相手を押し込む展開が続いていく。守備でもセンターバックの城元と渡邊智紀を軸に、リスク管理を怠らない。都市大塩尻がセットプレーを強みとしている中で、CKを1本しか与えずに折り返した。
だが、後半に入ってもなかなか得点が決まらない。「初戦も準決勝も先制したらどんどん点が入って、自分たちのリズムでできていた。今回は1点が入らなくて難しくなった」と城元。その一因として決勝特有の「緊張」も挙げたが、それ以上に赤き堅守が立ちはだかった。
都市大塩尻は後半途中、4-4-2から5-4-1に変更。守備に人数を割き、より堅守速攻の色を濃くした。一方の松本国際は、その直前に山本が交代で退く。前半に攻撃を引っ張った3年生は「今日はドリブルで抜ける感覚があった。後半の初めはうまくいかなかったけど、足もつっていなかったので…」と無念さをにじませた。
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