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5月8日のニュース
・酸をかけられた代表FWファイサル・ハリムは2度目の手術へ
・青年スポーツ相-ファイサル選手の治療は傘下の国立スポーツ協会が無料で行う
・ファイサル・ハリムが所属するスランゴールFCが5月10日開幕戦の延期をリーグに申請
・JDTの元代表キャプテンが1週間で3人目の被害者に-走行中に車のリアウィンドウをハンマーで粉砕される

酸をかけられた代表FWファイサル・ハリムは2度目の手術へ

5月5日に酸をかけられて入院中の代表FWファイサル・ハリム(スランゴールFC)をスランゴール州サッカー協会副会長でスランゴールFC技術委員会委員長のシャリル・モクタル副会長が5月7日に訪れたことをマレーシアの通信社ブルナマが報じています。

ファイサル選手との面会後に記者の質問に応じたシャリル氏は、ちょうど目を覚ましていたファイサル選手と簡単な会話を交わし、スランゴールFCのチームメイトによろしく伝えて欲しいと言付けられたということです。

「本日(5月7日)に2度目の手術が予定されており、この手術は1回目の手術と同様の措置が行われると聞いた。顔、首、腕、体に酸の飛沫による深刻な影響があり、処置は箇所ごとに分て行われているようだ。」と説明したシャリル氏は、ファイサルセンスの動作や話し方に事件の影響が出ているとも述べて、ファイサル選手が早期回復のために皆に祈ってもらうよう求めているとも話しています。

青年スポーツ相-ファイサル選手の治療は傘下の国立スポーツ協会が無料で行う

青年スポーツ省のハンナ・ヨー大臣は、酸をかけられて治療中の代表FWファイサル・ハリムについて、国立スポーツ協会(NSI)の施設で最善の治療を無料で受けることができると述べています。

「青年スポーツ省は傘下の国立スポーツ協会を通じて、理学療法なども含めて必要な処置は何でもファイサル・ハリムに提供する用意があると話し、ファイサル選手にはマレーシア政府だけでなく、マレーシア国民全員が速やかな回復のために祈りを捧げている。」と話したヨー大臣は、回復には数ヶ月を要する場合でも、無料で必要な支援を受けられることを保証しています。

また今回の反抗について激しく非難したヨー大臣は、警察に対して、同様の犯行を防ぐためにも、反抗の背景にある動機が判明するよう容疑者には厳しく対処することを望んでいると話しています。

ファイサル・ハリムが所属するスランゴールが5月10日開幕戦の延期をリーグに申請

酸をかけられたファイサル・ハリムが所属するスランゴールFCは、今週金曜日の5月10日に予定されている今季2024/25シーズン開幕戦を兼ねたスンバンシー・カップの開催延期を国内リーグを運営するマレーシア・フットボール・リーグ (MFL) に公式に申請したことを明らかにしています。

スンバンシー・カップは、前年のリーグ優勝チームとマレーシアカップ優勝チームが対戦するいわばスーパーカップで、今季はスランゴールFCとジョホール・ダルル・タジムFC (JDT))が、JDTのホームであるスルタン・イブラヒム・スタジアムで対戦する予定になっています。(昨シーズンはJDTがリーグとマレーシアカップでいずれも優勝しているため、今回のスンバンシー・カップは昨季リーグ2位のスランゴールFCがJDTと対戦します。)

ファイサル選手を見舞った後に記者の質問に答えたスランゴール州サッカー協会副会長でスランゴールFC技術委員会委員長のシャリル・モクタル副会長は、「安全上の理由」を挙げて延期の申請をMFLに提出したと述べています。

「セランゴールFCは、安全上の理由から、金曜日のスンバンシー・カップの日程変更をMFL と対戦相手の JDT に正式に要請した。スランゴールFCは試合の中止ではなく、日程変更を求めた。」と述べています。

さらに「延期の理由については、これ以上詳細を明かすことはできないが、我々(スランゴールFC)は MFL に正式に申請を行なったので、MFLが最終的な決定を行うだろう。」とも話しています。

ファイサル選手が襲われた事件の後、MFL のスチュアート・ラマリンガムCEOは、これまでのところスランゴールFCからは延期の申請がないとして、試合は予定通り行われると述べています。その一方で、最新の動きがあれば、改めて発表を行うとも話しており、MFLの判断に注目が集まっています。

JDTの元代表キャプテンが1週間で3人目の被害者に-走行中に車のリアウィンドウをハンマーで粉砕される

偶然なのか、あるいは単なる模倣犯なのか、それとも…。

強盗傷害事件の被害者となったアキヤ・ラシド(トレンガヌFC)、酸をかけられて重傷を負ったファイサル・ハリム(スランゴールFC)に続き、今度はジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)のベテランで長年、マレーシア代表のキャプテンを務めたサフィク・ラヒムが車のリアウィンドウを何者かに粉砕される事件が起こったと、英字紙ニューストレイツタイムズが報じています。

5月7日の午後10時ごろに起こった事件では、ジョホール州ジョホール・バル野JDTの練習場近くででサフィク選手が運転していた車にバイクに乗った2人組が近づき、バイク後部に乗っていた人物がハンマーを取り出し、リアウィンドウを粉砕したということです。

衝撃を感じて直ちに車を止めたサフィク選手に対して、バイクの2人組は車の前に回って誇示するようにハンマーを振り回していたという報道もあります。

危険を感じたサフィク選手は直ちに車をUターンさせて現場を離れ、バイクの2人組は追いかけることはせず、やはり現場から立ち去ったということです。

ジョホール・バル南部警察のラウブ・スラマット署長は事件があったことを認め、容疑者の捜索が既に行われていることをメディアに明らかにしています。

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