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4月5日のニュース
FAM年次総会関連-中傷目的のメール送信者を告発へ・会長はキム監督の辞任および解任はないことを言明・会長がキム監督からの要望に答えられなかった理由を説明・会長は自身の給与について個人的な問題と批判を一蹴
最新FIFAランキングでマレーシアは順位を6位下げて138位

FAM年次総会-中傷目的のメール送信者を告発へ

3月31日に行われたマレーシアサッカー協会(FAM)の第60回年次総会を前に、FAMの幹部と運営を中傷する目的の電子メールが国内メディアや青年スポーツ省などに送られた件について、FAMのハミディン・アミン会長はマレーシア通信マルチメディア委員会 (MCMC)と協力して、そのメールの発信者を特定した上で警察に告発する可能性を示唆しています。

ハミディン会長は「このような(中傷目的の)メールが毎日送られれば、我々も疲弊してしまう。そこでMCMCの強力で発信者を特定したいと考えており、されに理事会は警察への告発にも同意している。メールの内容に疑わしい点があれば、(FAM内の)公正委員会委員長に提起したい。」と年次総会後の記者会見で述べています。

また問題のメールで指摘されたナショナルトレーニングセンター建設の入札の過程が不透明であるという指摘についても、「FAMは自身の設けたSOP(標準業務手順)だけでなく、アジアサッカー連盟AFCのSOPにも沿っており、会計に関することは全て該当する(FAM内部の)委員会の承認を得て行なっている。」と説明しています。

さらにハミディン会長はこの匿名のメールの申し立てには根拠がなく、FAMの評判を失墜させようとする悪意のある個人攻撃であると非難するとともに、こう言ったメールが送られたことに失望しているとも話し、FAM内部での聞き取り調査を行うことを検討していることも明かしています。その上で、FAM内部にこの匿名のメールに関わる人物がいた場合には適切な処分も行うとしています。

またこのメールでその職権濫用を名指しで非難されたノー・アズマン・ラーマンFAM事務局長は、批判された内容については何も答えるつもりがないとした上で、自身を非難した人物を糾弾するのではなく、許したいと話しています。

問題のメールでは、ノー・アズマン事務局長の職権濫用の他、職員の給与と手当決定の不透明な仕組み、FAMによる代表チームに対する不十分な支援、ナショナルトレーニングセンター建設計画入札過程の不透明さの4点についてFAMに内在する問題を指摘していました。

FAM年次総会-会長はキム監督の辞任および解任はないことを言明

この年次総会の数日前には、キム・パンゴン代表監督とコーチ陣がFAMに対して自分たちが必要とされていない場合には辞任の用意があるという内容の手紙が送られたと封じられた件について、マレーシアサッカー協会(FAM)のハミディン・アミン会長は、そう言った内容の手紙をキム監督から受け取った事実はないと話し、キム監督が辞任をする予定も、FAMがキム監督を解任する予定もないと明言しています。

ハミディン会長は、SNSを中心に流布した噂は2026年W杯アジア2次予選でオマーン代表に連敗したマレーシア代表についての議論を引き起こそうという意図があったと指摘し、キム監督自身がそのような意図はないと否定し、W杯アジア3次予選進出と2027年アジアカップ出場権獲得という当初の目標を目指していると説明しています。

また3月26日にクアラ・ルンプールのブキ・ジャリル国立競技場で行われたW杯アジア2次予選第4節オマーン代表戦にポー・マルティコーチがベンチ入りしていなかった件については、第3節のオマーンで行われた試合の後、体調を崩して入院していたことが理由であり、ポー・マルティコーチが代表チームのコーチングスタッフから外れたという一部で噂されていたことを否定しています。

FAM年次総会-会長がキム監督からの要望に答えられなかった理由を説明

マレーシアサッカー協会(FAM)のハミディン・アミン会長は、当地メディアや関係各所に送られた中傷目的の電子メールで、W杯予選に臨む代表チームに対してFAMが十分な支援を行なっていないという指摘について「避けられない技術的問題」があったとして反論しています。

ハミディン・アミンFAM会長は、代表チームがW杯予選に臨む準備としては「最適なものではなかった」ことは認めながらも、予選前の準備期間がFIFA国際マッチカレンダー外だったことから選手を代表チームに招集できなかったことが問題の根元にあると述べ、その結果として当初予定していたアラブ首長国連邦(UAE)での合宿と練習試合が実現しなかったと説明しています。「キム監督は3月のW杯予選再開を前にUAEや他の国での合宿と最低でも2試合の練習試合実施を要望し、FAMもその実現に尽力したが、(国内リーグの)Mリーグの複数のクラブが選手の代表合宿参加を拒否したことで、合宿を行えるほどの選手の確保ができなかった。またFIFAカレンダー外だったため、他国の代表との練習試合も行えず、止むを得ず(W杯予選の対戦国)オマーン入りを早めた。」と説明しています。

またキム監督が求めていた5月に予定されている2024/25シーズンのMリーグ開幕を早める件についても、リーグを運営するマレーシアンフットボールリーグ(MFL)が行っていた準備を遅らせるとして受け入れることができなかったと述べています。

FAM年次総会-会長は自身の給与について個人的な問題と批判を一蹴

マレーシアサッカー協会(FAM)のハミディン・アミン会長は、当地メディアや関係各所に送られた中傷目的の電子メールで、職員の給与と手当決定の仕組みが不透明という指摘について、具体的な金額は私事だと述べて

このメールの中で自身の給与が9万リンギ(およそ280万円)とされたハミディン会長は、総会後の記者会見でこれに関する質問が出ると、2018年から会長についていることで、様々な手当を受け取っていると述べる一方で、給与の額は私事であり、明らかにするつもりはなく、そこまで質問するのはやりすぎだと怒気を含んだ声で回答したということです。

前会長のジョホール州皇太子トゥンク・イスマイル殿下(現ジョホール・ダルル・タジムFCオーナー)が王室の人間がFAMに関与するべきではないと意見が出た後、辞意を表すと、FAMは日本や韓国、タイやベトナム同様に常勤の会長を持つべきだと提言し、後任に2013年からFAM事務局長を務めていた自分を推挙したと説明したハミディン会長は、さらにイスマイル殿下が同時に幾つかの手当についても提案し、FAM総会で承認さレたことで、現在の会長職についたと述べています。

最新FIFAランキングでマレーシアは順位を6位下げて138位

最新のFIFAランキングが発表され、先月3月の2026年W杯アジア2次予選でオマーンに連敗したマレーシアは15.63ポイントを失い、総ポイント数が1,094.54となった結果、前回発表の2月の132位からランキングを6位下げて138位となっています。

ちょうど1年前の4月のFIFAランキング発表でも138位だったマレーシアは、国際Aマッチとして行われた昨年9月の中国戦やシリア戦に引き分け、11年ぶりに開催されたムルデカ大会では、やはり格上のインドを破っています。また昨年11月のW杯予選でも格上のキルギスを破り、昨年12月のFIFAランキング発表では130位まで順位を上げており、2001年以来23年ぶりの120位代入りが見えていました。

しかし年が明けた1月のアジアカップ2023では、ヨルダンとバーレーンに敗れると、韓国とは引き分けたものの、2月のランキング発表では132位となっていました。そして先月3月のオマーン戦連敗で今回138位となり、1年間で元の位置に戻った格好になります。

東南アジア内では、前回のFIFAランキング発表でベトナムに代わって1位となったタイがアジア101位でトップを堅持し、ベトナム(アジア115位)がこれに続いています。そしてアジアカップ2023ではベスト16進出、W杯予選ではトルシエ監督率いるベトナム相手に2連勝するなど好調のインドネシアが3位(アジア134位)に浮上しています。ちなみにマレーシアがインドネシアにFIFAランキングで負けるのはおよそ5年ぶりです。なお東南アジア5位以下はフィリピン(アジア141位)、シンガポール(同155位)、ミャンマー(同163位)、カンボジア(同179位)、ラオス(同190位)、ブルネイ(同194位)、東ティモール(同198位)と続きます。

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