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4月23日のニュース
前スランゴール監督のタン氏がタイリーグ移籍後初勝利
佐々木匠選手所属のヌグリスンビランがアズミ新監督の就任を発表-これで全クラブの監督が決定

昨日、KLフットボールスタジアムで行われたプレシーズンマッチの連邦直轄地大臣杯KLシティFC対ヌグリスンビランFCは、今季2024/25シーズンからマレーシアスーパーリーグ(MSL)で運用が始まるVARの試験運用も行われました。MSLは今季は4セットの移動式VAR設備を用意して、試合ごとにこの設備を移動してVAR判定を行うことを発表しています。昨日の試合は私も観戦しましたが、テレビなどでは見たことがあっても実際にVARが運用される試合を見たのは初めてでしたので、色々と興味深い点がありました。下はMSLを運営するマレーシアンフットボールリーグ(MFL)のロゴが貼られたトラック。おそらくこれがVAR設備を運ぶトラックと思われます。

KLフットボールスタジアムには一応電光掲示板がありますが、この試合ではそれとは別に仮設のスクリーンが設置され、スコアの他、以下のようなVARによる判定が行われていることが告知されました。(後ろの黒いものが従来の電光掲示板で、その前に仮設スクリーンが設置されています。)

VARが入ると以下のような説明が出ますが、このスクリーンを使ってのリプレイなどは表示されず、観客は最終的な判断が下されるまで、ただただ待たされることになりました。他の国も同じようなものなのでしょうか。

なおこの日の試合では、今季からKLシティFCでプレーする代表MFブレンダン・ガンがマレーシアリーグにおけるVAR判定からのレッドカード退場第1号となりました。またこの試合を見ていた周りの反応ですが、ピッチ上で何かしらの接触プレーがあるたびに「VARで確認しろ!」と声が挙がっていたり、VAR判定を待つ間の時間が長く、「遅いぞ!」という声も聞こえていました。実際、この試合は前半のロスタイムが13分、後半も10分と明らかにVARの影響が見てとれました。試験運用ということで、ピッチ上の審判もVARルームの審判も皆さんが手探りだとは思いますが、今週と来週に行われるプレシーズンマッチでの試験運用を経て、5月10日の開幕戦、ジョホール・ダルル・タジムFC対スランゴールFC戦からVARの正式運用がマレーシアでも始まります。

前スランゴール監督のタン氏がタイリーグ移籍後初勝利

今年2月にスランゴールFC監督を辞任しタン・チェンホー氏は、タイ1部ポリス・テロFCの監督に就任しました。就任時は5勝4分10敗と低迷していたクラブではあったものの、前マレーシア代表監督でもあったタン監督就任以来0勝2分3敗と勝星に恵まれていませんでした。

しかし4月20日に行われた第25節、ホームのウタイターニFCで1-0と勝利し、監督就任以来の初勝利を挙げています。ロスタイムの90+3分にタイ代表でもプレー経験があるベテランMFエッカチャイ・スムレイがこの試合途中出場ながらゴールを決めたポリス・テロFCは今季通算4勝目を挙げ、チームも最下位から1つ順位を上げて15位としています。

今季残り5試合となったタイ1部リーグは次節第26節が今週末に行われますが、現在15位のポリス・テロFCは最下位のトラートFCとの対戦が控えており、4月に入って未勝利のこのトラートFCを破れば、降格圏脱出も見えてきます。

この試合のハイライト映像。タイリーグ公式YouTubeチャンネルより’

佐々木匠選手所属のヌグリスンビランがアズミ新監督の就任を発表-これで全クラブの監督が決定に

今季2024/25シーズンのスーパーリーグに参加する13クラブの内、唯一、監督が決まっていなかったヌグリスンビランFCはアズミ・アジズ新監督の就任をクラブ公式SNSで発表しています。ヌグリスンビランFCは、昨年12月のリーグ終了後、K・デヴァン監督が退任して以来、監督が空席となっていました。

49歳のアズミ新監督は、2017年と2018年にはクダFA(当時、現クダ・ダルル・アマンFC)でコーチを務め、2020年から2022年まではヌグリスンビランFCのプレジデントカップチーム(U21チーム)を率いた経験もあります。2023年はPDRM FCの監督としてシーズンをスタートし、14試合を終えて6勝1分7敗の8位だった8月3日、マレーシアカップ1回戦スランゴールFC戦を前に「休養」が発表されて、話題になりました。クラブが設けていた前半戦で勝点15の条件なども達成しており、アズミ監督自身も「休養」の理由がわからないとメディアに打ち明けるなど、報道を見る限りではなんとも不可解な「休養」でした。なおPDRM FCはアジズ監督の後を継いだエディ・ガピル監督代行、そしてユヌス・アリフ監督が指揮を取った残り12試合は5勝3分4敗の成績を残した結果、昨シーズンは8位に終わっています。

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