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2月22日のニュース
インドネシアでプレーする代表DFエルドストールはジョホール復帰か
トレンガヌ監督-ラーディアズリは期限付き移籍して試合出場時間を増やすべき
スーパーリーグ14番目のチームはKLローヴァーズが濃厚か
クランタンFCはM3リーグへの参加を申請

昨日のこのブログでもコロンビア出身の帰化選手ロメル・モラレスのジョホール・ダルル・タジムFC移籍を取り上げました。ジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)は新たな選手が加入するたびにプロモーション映像を公式SNSに投稿しますが、モラレス選手紹介の映像の中では、テーブルについているモラレス選手がシェフの作った料理に手をつけないまま、ゴミ箱に捨ててしまうシーンが含まれています。一見すると、そもそもなぜこのシーンが含まれているのかが分かりにくいのですが、シェフが料理したのが赤と黄色のパプリカだったことに気づいた国内サッカーファンはざわついています。それは、赤と黄色はスランゴール州の旗の色であり、そのスランゴール州を本拠地とするスランゴールFCは「メラー・クニン」(メラー、クニンはそれぞれマレーシア語で「赤」と「黄色」の意味)とも呼ばれることがあるからです。これまた昨日のこのブログでも取り上げましたが、JDTのオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下は、スランゴールFCが今季のACL2に出場できるのはJDTがこれまでに稼いだAFCクラブコンペティションランキングのポイントのおかげだと述べるなど、その対抗心は尋常ではないことから、多くのサッカーファンがJDTがスランゴールを当て擦る意図があるものだと思っているようです。

インドネシアでプレーする代表DFエルドストールはジョホール復帰か

アジアカップ2023にも出場したマレーシア代表DFジュニオール・エルドストールがジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)の練習に参加しているとマレーシア語紙ブリタハリアンが報じています。

プレシーズンのトレーニングが始まっているJDTは、クラブ公式SNSに毎日の練習の様子を投稿していますが、その投稿の中にエルドストール選手の姿があったということです。32歳のエルドストール選手は、昨年7月から12月までインドネシア1部のデワ・ユナイテッドへ期限付き移籍し、今年1月からは完全移籍でデワ・ユナイテッドへ加入していたはずですが、インドネシア1部はリーグ戦真っ最中にもかかわらず、JDTのトレーニングに参加している理由は不明です。

アジアカップ2023では1試合先発出場、1試合ベンチスタートだったレガシー帰化選手のエルドストール選手は、代表選手としては既にピークを過ぎているという批判もあったものの、190cmを超える体格は貴重な戦力としてチームに貢献しました。。デワ・ユナイテッドに完全移籍する際には、オランダ出身で、アヤックスのユースチームやヘント(ベルギー1部)、ガラタサライ(トルコ1部)やSCヘーレンフェーン(オランダ1部)でも監督経験があるヤン・オルデ・リーケンク監督をその理由に挙げていましたが、

トレンガヌ監督-ラーディアズリは期限付き移籍して試合出場時間を増やすべき

23歳のGKラーディアズリ・ラハリムは、192cmの長身を生かし、将来が嘱望されたGKでした。トレンガヌFCで正GKに定着しかけていた2021年3月には当時のタン・チェンホー監督が19歳のラーディアズリ選手をA代表候補合宿に招集しましたが、合宿中に膝前十字靭帯(ACL)を痛めて手術を受け、このシーズンを棒に振っています。リハビリを終えて復帰した翌年の2022年3月に就任したばかりのキム・パンゴン監督に再び招集されましたが、この時は新型コロナで辞退と不運が続きました。同年12月には再度代表入りし、東南アジアサッカー連盟AFF選手権ではラオス戦で先発出場を果たしています。

しかし昨季5月には東南アジア競技大会通称シーゲームズに出場するU23代表に選ばれながら、右手を骨折してU23代表を辞退し、所属するトレンガヌでもは昨季就任したトミスラフ・シュタインブリュックナー監督のもとで、チームメートのGKスハイミ・フシンとのポジション争いに敗れ、スハイミ選手は初の代表に招集される一方で、ラーディアズリ選手がはわずか4試合の出場にとどまっています。

そんなラーディアズリ選手に対してシュタインブリュックナー監督は、トレンガヌで控えGKに甘んじるのではなく、他のクラブへ移籍して出場時間を増やして欲しいと望んでいると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。

期限付き移籍については、既にモハマド・サブリ・アバスCEOともラーディアズリ選手本人とも話し合いを行なったことを明らかにしたシュタインブリュックナー監督は、将来のNo. 1キーパーになるためにも毎試合出場できるような環境に身を置く必要があることから、移籍が本人にとって最善の選択肢になると説明しています。

またこの他、ジョホール・ダルル・タジムFCから期限付き移籍したサファウィ・ラシドとアキヤ・ラシドの両FWや、KLシティFCか加入したMFアクラム・マヒナンらにより、チームのメンバーはほぼそろったと述べたシュタインブリュックナー監督は、さらに今後発表されるいずれもMFのクロアチア出身の選手と東南アジア(アセアン)の選手が最後のピースでチームが完成するとも話しています。

スーパーリーグ14番目のチームはKLローヴァーズが濃厚か

英字紙ニューストレイトタイムズはスーパーリーグ14番目のチームとして、昨季3部のM3リーグで準優勝したKLローヴァーズFCが昇格する可能性が濃厚だと報じています。この記事では、クアラ・ルンプールサッカー協会(KLFA)のサイド・ヤジド・オマル会長の談話を紹介しており、それによると、既にスーパーリーグにはKLシティFCがある中で、クアラ・ルンプールに本拠地を持つクラブが2つとなっても共存は可能だと話しています。

またこのブログでも何度か取り上げているKLシティFCの給料未払い問題についてサイド・ヤジドKLFA会長は、クアラ・ルンプール市のカマルザマン・マット・サレー市長とクアラ・ルンプール市役所が未払いとなっている給料を支払うための資金確保を支援する予定であるとも述べています。「(KLシティ FCの)給料未払い問題はまもなく解決するだろう。KLシティ FCは、今季はカップ戦(FAカップとマレーシアカップ)のどちらかで優勝することを目指して欲しい。」と述べています。

一方、KLローヴァーズ FCについてサイド・ヤジドKLFA会長は、スーパーリーグ参入が決まれば、リーグで戦えるだけのチームを編成できるとも話しています。「KLローヴァーズ FCの目的は選手の育成にあり、原則として若い選手を長期契約で獲得して試合時間を積ませる予定だが、マレーシア人選手や外国籍選手、さらに監督、コーチについても最終候補は決まっている。また練習場やホームスタジアムなども決まっており、クラブの年間予算として600万リンギ(およそ1億9000万円)も用意されている」とも述べています。

昨季のM3リーグはイミグレセン(入国管理局)FCが優勝しましたが、このブログでも以前取り上げた通り、今季のスーパーリーグ参入には消極的であることから、KLローヴァーズが第1候補となった可能性があります。なお後述する昨季のスーパーリーグ最下位のクランタンFCが給料未払い問題未解決のため、今季の国内クラブライセンスを発給されず、スーパーリーグ参加ができなくなったため、リーグを運営するマレーシアンフットボールリーグ(MFL)がクランタンFCに代わるクラブをM3リーグから緊急昇格させる可能性があることを明らかにしています。

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別の報道では、KLローヴァーズFCは、外国籍選手にはインドネシアU23の選手やブルネイ代表の選手を、マレーシア人選手には昨季までU23リーグのMFLカップに出場していたMSN-FAMプロジェクトの選手を獲得候補にあげていることも報じられています。

クランタンFCはM3リーグへの参加を申請

3部リーグのM3リーグを運営するアマチュアフットボールリーグ(AFL)はクランタンFCのリーグ参加申請を受理したことを発表しています。AFLのモハマド・ライミ・ファクリCOO(最高執行責任者)は1月7日にクランタンFCより、スポンサーの名称により「MBSB銀行チャンピオンシップ」とも呼ばれるM3リーグへの申請が提出されており、AFLは現在、提出された書類を審査中であるとしています。

モハマド・ライミCOOは「AFLは今季のM3リーグに参加する14クラブの選定中であり、クランタンFCはその14チームに現時点では含まれていない。現在、候補に上がっている14クラブの中からM3リーグへの参加を辞退するクラブが出た場合には、そこにクランタンFCが入る可能性もある。」と述べて、クランタンFCのM3リーグ参加の可能性を否定しませんでした。

またモハマド・ライミCOOは、今季のM3リーグは5月3日とスーパーリーグ開幕より1週間早く開幕予定であることも明らかにしています。

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