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マレーシアカップ2023
準決勝ファーストレグ-ジョホールとトレンガヌが先勝

10月のFIFA国際マッチデーも終わり、国内日程の最初となるのがマレーシアカップの準決勝ファーストレグです。第97回大会となる今大会のベスト4に残っているのは、既に今季の優勝を決めているジョホール・ダルル・タジムFC、現在リーグ6位のトレンガヌFC、同7位のKLシティFC、そして同11位のペラFCの4チームです。マレーシアスーパーリーグとFAカップで既に優勝を決め、2季連続の国内三冠を目指すジョホールは2019年優勝のペラと、2021年以来2年ぶりのタイトルを狙うKLシティは優勝から20年以上遠ざかっているトレンガヌとそれぞれ対戦します。
(試合のハイライト映像はマレーシアンフットボールリーグ(MFL)の公式YouTubeチャンネルより)

マレーシアカップ2023準決勝ファーストレグ
2023年10月20日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラFC 1-4 ジョホール・ダルル・タジムFC
⚽️ペラ:ルチアーノ・ゴイゴチェア(76分)
⚽️ジョホール:オスカル・リバレス(7分)、アリフ・アイマン(12分)、シャールル・サアド(71分)、ナズミ・ファイズ(81分)
🟨ペラ(3):サンデイ・アフォラビ、ワン・ザック・ハイカル、ルチアーノ・ゴイゴチェア
🟨ジョホール(3):アリフ・アイマン、フェロズ・バハルディン、フェルナンド・フォレスティエリ
MOM:オスカル・アリバス(ジョホール・ダルル・タジムFC)
ジョホールの邦本宜裕選手は68分から出場して試合終了までプレーしています。

ジョホールが順当にペラに快勝し、2季連続の国内三冠へまた一歩近づいています。

この試合のジョホールはベルグソン・ダ・シルヴァ、フェルナンド・フォレスティエリ、ヘベルチ・フェルナンデスが初めて揃って先発しています。開始7分でスペイン生まれのフィリピン代表サイドバック、オスカル・アリバスのゴールで先制したジョホールは、若きエースのアリフ・アマンのゴールで追加点を奪って2-0で前半を折り返します。

後半には71分にシャールル・サアド、81分にはナズミ・ファイズのゴールでさらに二点を加えたジョホールが、ペラの反撃をルチアーノ・ゴイゴチェアの1ゴールに抑え、3点のアドバンテージを持って11月2日に予定されているセカンドレグに臨みます。

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なおジョホールはこの試合後のACLグループステージI組の第3節となる蔚山現代戦に向けて韓国入りしており、本日10月24日に韓国の蔚山文殊サッカー競技場で行われる昨季のKリーグ王者と試合に臨みます。このマレーシアカップ準決勝はムルデカ大会決勝のタジキスタン代表戦からわずか2日後に組まれましたが、リーグ戦からFIFA国際マッチカレンダーでの代表戦、そしてマレーシアカップと続く日程は、主力選手の大半が代表選手で締められるジョホールにとっては厳しい日程ですが、

今季のACLでは、ジョホールはホーム開催となった第1節の川崎フロンターレ戦を0-1で落としたものの、第2節ではBGパトゥム・ユナイテッドをアウェイで3-2と破り、ここまで1勝1敗です。一方の蔚山現代は第1節はBGパトゥム・ユナイテッドに3-1で勝利、第2節は川崎フロンターレに0-1で敗れ、ジョホール同様、ここまで1勝1敗となっています。なおジョホールと蔚山現代は昨季のACLグループステージで同組となり、この時はホーム開催の地の利を生かしたジョホールが蔚山現代との2試合をいずれも2-1で勝利し、やはり同組だった川崎フロンターレを抑えてグループ1位となり、クラブ史上初のグループステージ突破を果たしています。なお、2019年からACLでプレーするジョホールは昨季までの4シーズンで韓国勢とは3勝3敗1分(集中開催地のカタールへの出国をマレーシア政府が禁止し、途中で出場辞退した2020年シーズンの水原ブルーウィングズ戦の結果を含む)という結果が残っています。

マレーシアカップ2023準決勝ファーストレグ
2023年10月21日@KLフットボールスタジアム
観衆:4.210人
KLシティFC 1-2 トレンガヌFC
⚽️KLシティ:チェチェ・キプレ(90+5分PK)
⚽️トレンガヌ:イヴァン・マムート(45+1分)、ニック・シャリフ(89分)
🟨KLシティ(3):カマル・アジジ、ザフリ・ヤハヤ、ショーン・ジャネッリ
🟨トレンガヌ(3)エンク・シャキル、ヌリロ・トゥカタシノフ、ハビブ・ハルーン、
MOM:ヌリロ・トゥカタシノフ(トレンガヌFC)

ともにクロアチア出身の監督が率いる両チームは、リーグ戦やFAカップで今季既に3度対戦し、その3試合が全て引き分けと決着がついていません。ホームのKLシティはパウロ・ジョズエとライアン・ランバートは警告累積により、ロメル・モラレスは体調不良のためベンチ外と主力を欠く苦しい布陣でした。特にリーグ戦ではいずれもチームトップの8ゴールを挙げているジョズエ、モラレス両選手の欠場で、KLシティのネナド・バチナ監督ははU23代表FWコンビのT・サラヴァラン、ハキミ・アジムを先発に起用していますが、攻撃力低下は否めず、試合開始からトレンガヌに押し込まれる場面が続きます。

一方のトレンガヌはリーグ戦10ゴール、マレーシアカップでも既に5ゴールを挙げているイヴァン・マムートにボールを集めてゴールを狙いますが、好機は作るものの得点には至らず、このまま前半は0-0で終わるかと思われたロスタイムに試合が動きました。ヌリロ・トゥカタシノフのクロスをイヴァン・マムートが頭で合わせたシュートはKLシティGKケヴィン・メンドーザに弾かれたものの、そのこぼれ球をマムート選手自身が押し込んでゴール!マムート選手の今季通算18ゴール目でトレンガヌが先制します。

後半も前半同様、トレンガヌ優勢で試合が進むも追加点を奪えない中、87分に途中出場のニック・シャリフがシャーミ・ザムリからのパスをカーブをかけてKLゴールのポストギリギリに蹴り込んだシュートが決まり、トレンガヌが待望の追加点を奪います。しかしセカンドレグに向けて点差を詰めたいKLシティもロスタイムにショーン・ジャネッリが倒されて得たPKをチェチェ・キプレが決めて1点を返したところで試合終了。トレンガヌは1点のアドバンテージを持って、セカンドレグをホームのスルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアムでKLシティを迎え撃ちます。

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