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8月1日のニュース
9月のFIFAカレンダーでマレーシアはシリア、中国との対戦が決定
キャップ数60超えの元代表選手が現役引退し州議会選出馬も「マニフェストは当選後に発表する」
元ジョホール選手が強盗容疑で起訴されるも罪状否認8

9月のFIFAカレンダーでマレーシアはシリア、中国との対戦が決定

マレーシアサッカー協会FAMは公式サイト上で、マレーシア代表が9月のFIFA国際マッチーカレンダーでマ中国、シリアの両代表チームと対戦することを発表しています。試合はいずれもアウェイマッチで中国南西部にある四川省の省都、成都市で開催され、9月6日にはシリア代表と、そして9月9日には中国代表と対戦するということです。

最新のFIFAランキングでは、マレーシアの136位に対してシリアは94位、中国は80位といずれも格上の相手となります。今年に入ってからのマレーシア代表は3月のFIFAカレンダーではトルクメニスタン代表に1-0、香港代表に2-0、また6月のFIFAカレンダーではソロモン諸島とパプアニューギニアの両代表にそれぞれ4-1、10-0と4連勝中ですが、これらの相手はマレーシア代表とほぼ同ランクか、格下の(失礼!)相手でした。

このような相手との試合が続いたのは、今月27日に行われたFIFAワールドカップ2026年大会アジア予選兼AFCアジアカップ2027年予選の組み合わせ抽選会までは2回戦から出場できるアジア26位以内を維持するためでしたが、組み合わせも決まり、強いチームとの試合を組んで負けた場合のFIFAランキングが下がることよりも、FIFAワールドカップ予選や来年1月にカタールで開幕するアジアカップ2023年大会に向けて、チームを強化するために強豪との対戦が可能になったということでもあります。

キャップ数60超えの元代表選手が現役引退し州議会選出馬も「マニフェストは当選後に発表する」!?

マレー半島にある6つの州で議会が解散し、今月12日に州議会選挙の投票日を迎えますが、サッカーファンからの注目が集まっているのが、マレーシアスーパーリーグのサバFCで今季も13試合に出場し、4ゴールを決めていながら、シーズン途中に現役を引退して州議会選挙に立候補したバドロル・バクティアルです。

7月15日に行われたスーパーリーグ第17節のスリ・パハン戦を最後に引退したバドロル氏は、出身地クダ州の州議会選挙に立候補しています。クダ州議会解散前の与党連合で最大議席を獲得していたイスラム原理主義を掲げる汎マレーシアイスラム党PASから出馬するバドロル氏ですが、立候補後の発言が議論を呼んでいると、マレーシア語紙のブリタハリアンが伝えています。

その発言とは「自分自身には確固たるマニフェスト(政策綱領)があるが、それは私が当選後に明らかにする。」というものです。選挙運動期間中にもかかわらず固くなにマニフェストを公表することを拒み、まずはとにかく自分に投票して欲しいと繰り返すバドロル氏の姿勢に対して、多くのサッカーファンからはバドロル氏は何の方針もないまま立候補したのでは、と疑問の声が上がっています。

当然のことながらこの発言には、州議会選を争う野党からもサッカーで人気があるからと言って、政策なしで当選できるほど政治の世界は甘くない。と言った批判の声も出ています。またバドロル氏が立候補している選挙区にはPASの有力な地盤がないことから、勝算のないままバドロル氏の人気だけを頼りに立候補させたのではと言った同情の声すら出ています。昨季サバに移籍するまではユースの頃から16年間クダでプレーし、長年キャプテンも務めたてきたバドロル氏ですが、その好印象だけで当選できるのかどうかは、今週末のクダ州議会選挙開票後に明らかになります。

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バドロル氏を担ぎ出した汎マレーシアイスラム党PASは、マレーシアにイスラム国家成立を目標にしているイスラム原理主義を標榜する政党です。このPASが与党となっているマレー半島東海岸のクランタン州では、「堕落した娯楽である」との理由で映画館が閉鎖され、ギャンブルを禁止するイスラム教義に反するとして宝くじの販売が禁止されています。またスーパーマーケットなどでは買い物客の列が男性用、女性用とそれぞれ別れていますし、先日は自身が経営する衣料品店の店内でショーツを履いていた店主が不謹慎な格好であるとして罰金処分を、また女性に男性の髪を切らせたという理由でヘアサロンの経営者が罰金処分を受けています。
保守化は現在の世界の潮流ではありますが、このように厳格なイスラム主義を適用するPASは、マレー半島北部のクランタン、トレンガヌ、クダの各州で最大議席を確保していいます。またマレーシア国会では野党第一党ながら議席数だけで見れば最大議席数を獲得しており、今回の州議会選挙で多民族国家マレーシアを否定するその勢力がさらに広がるのかどうかに注目が集まっています。

元ジョホール選手が強盗容疑で起訴されるも罪状否認

議員を目指す元Mリーグ選手もいれば、犯罪者になってしまう元Mリーグ選手もいるようです。

マレーシア語紙ブリタハリアンは、マレー半島南部のジョホール州で連続して怒っていた強盗容疑で逮捕されたグループの中に元Mリーグ選手がいたことを報じています。

昭和初期に「マレー蘭印紀行」を記した詩人の金子光晴が滞在したことでも有名なジョホール州のバトゥ・パハやムアルなどを中心に、今年5月から合計13件の押し入り強盗を働いていた犯罪者集団5名が逮捕されましたが、その中に元プロサッカー選手のアジニー・タイブが含まれていることが捜査を担当したジョホール州警察から発表されています。

ペナンやジョホール・ダルル・タジムなどでプレー経験があるアジニー容疑者は、先日行われた裁判では、現在も逃走中の2名の仲間とともに行った1件の押し込み強盗を含めた3件の押し込み強盗と盗難品所持の容疑を否認したということです。報道によると、これらの犯罪で有罪となった場合には最大で14年の懲役刑に加えて鞭打ち刑(!)にもなるということです。

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