フットボール・ダウンアンダー

【無料記事】Aリーグ 22/23、いよいよ開幕!ということで、競馬の予想風に今季の予想をしてみた。

Aリーグ・22/23シーズンの開幕が明日に迫った。

フットボール・ダウンアンダー(FDU)では、開幕に先立ち、かなりの混戦が予想される今季を競馬の予想風で紐解いてみることにした。

まずは、以下の予想をご一覧いただきたい。

◎ メルボルン・シティ

◯ メルボルン・ビクトリー

▲ ウエスタン・ユナイテッド

△ シドニーFC

△ ウエスタンシドニー・ワンダラーズ

△ マッカーサーFC

△ アデレード・ユナイテッド

☆ セントラルコースト・マリナーズ、ニューカッスル・ジェッツ

圏外 ブリスベン・ロア、ウェリントン・フェニックス、パース・グローリー

Aリーグ公式インスタグラムで公開された、今季の各クラブのホームユニフォームでのプロモ写真の2枚組写真の1枚目。

今季のAリーグは、メルボルンの3チームを軸に展開すると予想する大方の見方に、筆者としても異を唱えるつもりはない。

現役代表を多く抱えるなど戦力の層が頭ひとつ抜けている今季の本命は、メルボルン・シティ(メルボルンC)。昨季に続いてのリーグ王者(プレミア)の連覇は充分に可能性がある。このチームを中心にリーグ戦の熱い闘いが繰り広げられていくものと見て、大きな間違いはないはずだ。

そのメルボルンCの最大のライバルとして立ちはだかりそうなのが、何とかメルボルンの覇権を自らの下に取り戻したいメルボルン・ビクトリーだ。トニー・ポポヴィッチ監督が鍛えあげた元々の質の高い顔ぶれに加えて、やはり、ナニの加入は大きい。彼の加入で注目も高まり、今年も熱いメルボルン・ダービーが見られそうだ。

3番目のメルボルンのクラブは、昨季のチャンピオンであるウェスタン・ユナイテッド。ジョン・アロイシ監督の下で昨季の再現を狙うが、追われる側に立つ今季を予想する時に、前記2チームよりは昨季からの戦力的な上積みが少ないように感じられるので3番手評価に抑えた。今井智基は変わらぬ存在感を発揮して、今季も活躍しそうな気配濃厚だ。

Aリーグ公式インスタグラムで公開された、今季の各クラブのホームユニフォームでのプロモ写真の2枚組写真の2枚目。

その次に続いてくるいわゆる抑えのグループには、シドニー近郊の3クラブが名前を連ねる。

シドニーFCは、今、まさに大改革の途上だ。一時代を築き、そこからのトランジションの年であった昨年は低迷したが、続投が決まったコリカ監督がチームを鍛え直して臨むシーズンは昨季よりは高い結果を求められる。ただ、優勝を狙える常勝軍団の復活にはもう少し時間が必要だろう。今季はファイナル圏に確実にはいるために、できれば一つずつ勝点を確実に拾っていくことで昨季より高い成績を期待しよう。

ウエスタンシドニー・ワンダラーズでも聖域なき改革が進行中。禁断の移籍で獲得したニンコビッチだけではなく、マーク・ルダン監督は積極的なリクルートを行い、ピッチ上でケミストリーを引き起こして、何とか結果に繋げようと虎視眈々だ。

マッカーサーFCも面白い存在だ。アルザーニ、ダシルバ、それに主将を務めるデヴィラを擁する攻撃陣は、非常にクリエイティブで見ごたえがありそうだ。惜しむらくは、彼らのクリエイティビティを最後の結果に変え得る最前線の絶対的なフィニッシャーがいないこと。その問題への解決策を講じることができれば、もう少し順位表の高いところに名前が上がってきてもおかしくない存在だ。

指宿洋史が貴重な得点源としての活躍が期待されるアデレード・ユナイテッドは、昨季の主力のほとんどが残留したことで、昨季程度の結果は充分に期待したいところだが、ここに来て主力のケガが相次ぎ、万全ではない状態での開幕となってしまったことがどの程度の影響を及ぼすのかは未知数だ。

今季のAリーグにサプライズをもたらしそうな2つのチームに☆を打った。セントラルコースト・マリナーズニューカッスル・ジェッツの2チームは、個人的にとても興味をもって見守りたいチームでもある。

まずはマリナーズ。なんと言ってもジェイソン・カミングスとギャラン・クオルのサッカルーズの両名だろう。彼らがカタール行きのメンバーに残るために開幕からフルスロットルで暴れれば、その勢いで躍進しても驚かない。プレミアリーグのニューカッスルに買われて、今季はレンタルバックされたクオルの一挙手一投足にも注目が集まる。

アーサー・パパス体制2年目のジェッツは、今季の最大の台風の目となるかもしれない。昨季は、超攻撃的なサッカーと諸刃の剣での脆さが出て、結果的に低迷してしまったが、大いなる未来への可能性は感じさせた。純粋な戦力アップに加えて、戦術の浸透力がさらに上がれば、一気に目に見えた結果が出たとしてもさほどの驚きは感じない。

と、ここまでを上位6チームのファイナル圏内に入ることを最低限の目標とするグループだとすれば、残り3チームは戦力的に厳しく、ファイナル圏内に入るのが大目標となってくる顔ぶれだ。

檀崎竜孔の復帰、元サウサンプトンのオースティンの加入などの明るいニュースも多かったブリスベン・ロアのオフシーズン。それでも、総合的戦力としてはまだまだ足りない。数人の若手が覚醒してシーズンを通して活躍できれば、まだ見込みはあるやも知れないがどうだろうか。

ここ数年のコロナ禍で最も大きく影響を受けたチームであるウェリントン・フェニックスは、昨季までとは大幅に異なるチームで臨む今季の戦いは、予想外の頑張りを見せた昨季よりも厳しいものとなりそうだ。現実的には、勝ち点の取りこぼしを極力抑えることでファイナル圏内に滑り込むことができれば上出来ではないだろうか。

 パース・グローリーもコロナにもっとも翻弄されたクラブの一つだ。太田宏介、ブレンダン・オニールなどの主力を失い、行った補強もさほどのインパクトはなく、最下位に終わった昨季から劇的に変わる要素を決して多いとは思えないだけに、まずは一つでも順位を上げていくことで活路を見出したい。

とまぁ、駆け足での予想を行ったが、昨季のグランドファイナルの再戦「ウェスタン・ユナイテッド対メルボルン・シティ」の好一番で、今季のAリーグはいよいよ開幕を迎える。

今後、シーズン中も引き続いてAリーグ情報をお届けしていきたい。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ