開始から“長野らしさ”全開も、2点差を追いつかれドロー決着【J3第36節・北九州戦／マッチレビュー】
明治安田生命J3リーグ 第36節
2023年11月19日（日）14:00KO
長野Uスタジアム
AC長野パルセイロ 2-2 ギラヴァンツ北九州
2点リードを追いつかれ、今季初の4連勝とはならなかった。結果だけを見ればネガティブにも捉えられるが、内容からすればポジティブな面も散見。3連勝した勢いをホームに持ち帰ることはできた。下を向くことなく、この勝ち点1を残り2試合に繋げたいところだ。
球際の強度で圧倒。CKから2点を先取
今節の先発メンバー（左：長野、右：北九州）
長野は出場停止の加藤弘堅に代わり、出場停止明けの西村恭史がボランチに入る。一方の北九州は、岩手に6-1と大勝した前節と同じスタメン。互いに大きく変わらぬ陣容で臨んだ。
立ち上がりはこの上ない入りを見せる。球際の強度で北九州を圧倒し、ボールを奪えば人が湧いて出る。2分に杉井颯、5分に近藤貴司と立て続けに決定機。そして7分、ショートコーナーから三田尚希がクロスを上げると、山本大貴がニアで頭で仕留めた。
先制後、ベンチの髙木理己監督から「休ませるな！」と声が響き渡る。その言葉通りに攻勢を緩めず、北九州を敵陣に押し込んでいく。相手のビルドアップ時は前節・鳥取戦と同じく、主に“擬似4-4-2”でアプローチ。山本と近藤が最前線に並び、センターバックを牽制する。三田尚希が高い位置から右サイドバックを、小西陽向が低い位置から左サイドバックを捕まえる左肩上がりの守備陣形を取った。
前半の中盤までは完璧に近い守りで、北九州を自陣に引き寄せない。得点源のドリブラー・岡田優希に仕掛けられようとも、なるべく数的優位を作り出し、1対1でも粘り強く対応。前日に行われたレディースチームの試合を彷彿とさせるような強度で、相手の個を封じ込める。攻撃でも左サイドバック・乾貴哉の背後をスピードで勝る近藤が突くなど、随所にチャンスを演じた。
「思った以上に強かったし、思った以上にリスタートも速いものでびっくりした」。知将・小林伸二監督にそう言わしめる展開に持ち込むと、33分に追加点が生まれる。先制点と同様、ショートコーナーから三田がクロス。相手のクリアを近藤がダイレクトボレーで叩き込んだ。31歳のキャリア初となる3試合連続弾で、リードを2点に広げる。このまま大差をつけるかに思われたが、そう甘くはなかった。
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