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加藤弘堅が救世主となりて。相模原のエナジーを裏返す【J3第20節・相模原戦/マッチレビュー】

本当に長い間お待たせした。信じて応援してくれたすべての方々に心から感謝している」。そう話すシュタルフ悠紀監督の表情は、安堵感に満ち溢れていた。

10試合ぶりの勝利。指揮官は2020年にYS横浜で17試合勝ちなしを経験したが、長野としてはクラブ史上最長のトンネルを抜け出した。選手やスタッフのみならず、ステイクホルダーを含めるONE TEAMで勝ち取ったことは言うまでもない。合流5日目にして救世主となった加藤弘堅の存在も、あまりにも大きかった。

相模原の“エナジーフットボール”を上回ったのは、長野の“オレンジフットボール”。2カ月半にも及んだ長い梅雨に、ようやく終わりを告げた。

ハイラインの背後を狙い、先制点に繋がる

長野は前節に負傷した山本大貴がメンバーから外れ、前節に得点を挙げた三田尚希が5試合ぶりの先発。アンカーには加藤弘堅が移籍後初先発となった。対する相模原は新加入の瀬沼優司と岩上祐三が移籍後初先発。互いに新戦力の活躍に注目が集まった。

長野はセーフティーに試合を進める中、9分からゴールキックを繋ぎ始める。一度はビルドアップをファウルで食い止められたが、リスタートから佐古真礼にボールが渡ると、左サイドを抜け出した三田にロングフィード。三田の折り返しに進昂平が詰めるも、芝生に足を取られてミートできず。進は左ひざを痛め、そのまま無念の負傷交代。勝利から遠ざかるチームに、またもや試練が訪れた。

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