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5季ぶりのF2開幕戦。山蔦一弘新監督のもと、一戦必勝を誓う

新生・ボアルースの戦いが幕を開ける。昨季はヘッドコーチとして指揮を執っていた山蔦一弘氏が、新監督に就任。主力の大半が残留した上で、7人の新加入選手を迎えた。柄沢健・前監督のもとで培ってきた「群れになり泥臭く戦う」スタイルをブラッシュアップし、5季ぶりのF2リーグに臨む今季。『一戦必勝 ONE TEAM』というスローガンを掲げ、まずはホームでの開幕戦に全身全霊を込める。

カップ戦で8強進出も、攻撃には課題あり

リーグ開幕前に行われたオーシャンカップでは、クラブ史上初となるベスト8に進出した。初戦で同じF2のヴィンセドール白山を下すと、2回戦ではF1のペスカドーラ町田に公式戦初勝利。3回戦では立川アスレティックFCに完敗したが、F2勢として最高成績を収めた。山蔦監督は「去年のメンバーに比べると小粒な部分もあるが、戦う姿勢だとか真面目さはすごく感じる。どんな状況でもブレずに戦えた」と手応えを示す。立川戦では4失点に終わったが、それ以前の2試合ではわずか1失点。とりわけゴレイロ陣については「3人とも足元がうまいので、自分たちの時間を多少なりとも作ることができた。それによって最後のしんどい時間帯も体を張り切れた」と高く評価する。

山蔦一弘監督

今季もセットプレーやカウンターが主体であることに変わりはないが、カテゴリーが下がったことによって、ボールを握る時間が増えることも予想される。ポゼッションは昨季に苦手としてきた部分でもあり、「相手がなかなか出てこないときにどう崩すか。握れる分の難しさも出てくると思う」と指揮官は吐露。開幕に向けてビルドアップの形に着手してきたが、シーズンを通しての進化が試されそうだ。昨季の得点源であったパワープレーも、攻撃面は継続しつつ、「最後に耐えきれなかった守備でどう乗り切るかが大事になる」。

攻守の柱を担うのは、フィクソに入る米村尚也だ。昨季に引き続き、2年連続でキャプテンに就任。チームをF1残留に導くことができず、「心残りがあった」中で、指揮官から打診を受けて継続に至った。昨季は個人としてキャリアハイの得点数を挙げるも、チームとしてはリーグ最少得点タイに沈み、実に8試合を1点差で落としている。オーシャンカップの白山戦でもPK戦の末に競り勝ったが、ボールを握る中で得点に至らず、「そこは今季もチームとしての課題。現時点で去年より得点力が上がったかと言われると、難しい部分もある」と現実を見る。

米村尚也

既存戦力と新戦力が融合し、得点力向上へ

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