ボラセパマレーシアJP

4月18日のニュース
U23アジアカップ-マレーシアは優勝候補ウズベキスタンに完敗
ブキ・ジャリルの張り替え用芝をジョホールオーナーが再び寄贈

今朝のマレーシアの国内スポーツメディアはいずれも、レアル・マドリードが延長でマンチェスター・シティーを破ってチャンピオンズリーグ準決勝を決めた試合を大きく報じています。そしてその次に来ているのはアル・ヒラルがACL準決勝で敗れて連勝記録ストップのニュース。どうも昨夜のU23代表戦の結果は国内ではさほど需要は多くないようです…。

U23アジアカップ-マレーシアは優勝候補ウズベキスタンに完敗

グループステージD組の初戦で対戦するウズベキスタンは、2018年大会優勝、2020年大会ベスト4、そして前回2022年大会準優勝という成績を残し、今大会でも優勝候補の一角です。そんなウズベキスタンとの対戦に、マレーシアのフアン・トーレス監督は、センターフォワードのファーガス・ティエニー(ジョホール・ダルル・タジムFC -JDT II)の後ろに左からルクマン・ハキム(J3 Y.S.C.C.)、ムカイリ・アジマル(スランゴールFC)、アリフ・イズワン(スランゴールFC)を配置、中盤にはノーア・レインとシャヒール・バシャーのスランゴールFCコンビ、そして4バックには左からサフワン・マズラン、センターバックのウバイドラー・シャムスル(いずれもトレンガヌFC)、ハリス・ハイカル、ジクリ・カリリ(いずれもスランゴールFC)という1-3-2-4という布陣を選択しています。なお先発11名中、7名がスランゴールFCという布陣です。

キックオフ直後にチャンスを得たのはマレーシアでした。立ち上がりから前線がプレスをかけると、開始1分にゴール前の混戦から出たこぼれ球をルクマン・ハキムがペナルティーエリアの外からボレーでシュートがしますが、これはバーの上を超えてしまいますが、前半のマレーシアの’シュートはこの1本だけでした。さらに7分には右サイドを上ったジクリ・カリリからパスを受けたムカイリ・アジマルが最高のクロスを出すも、ゴール前に走り込んだルクマンより早くウズベキスタンDFサイダザマト・ミルサイドフがクリアするなど絶好機を逃したことが、後々まで響くことになります。

その直後にはペナルティエリア内でドリブルしようとしたところを味方と交錯してボールを奪われたシャヒール・バシャーがルスランベク・ジヤノフ倒してPKを与えてしまいます。これをキャプテンのジャスルベク・ジャロリディノフが決めてウズベキスタンが先制します。

マレーシアは意図的に引いて守った訳ではなかったものの、縦へパスを通すこともできず、自陣でのボール回しに終始させられてしまいます。前半は押し込まれる場面が多く、ウズベキスタンのDFラインもマレーシア陣内までフリーでボールを持ち込み、高い位置で展開されてしまう場面が少なくありませんでした。

それでも前半を0−1で凌いだマレーシアは、後半開始とともにナジムディン・アクマル(JDT II)、ムハマド・カリル(スランゴールFC)を投入して、状況打開を図ります。しかし83分にそのムハマド・カリルが出した不用意なパスをカットされ、ウルグベク・ホシモフに2点目となるゴールを決められると万事休す。

シュート数は前半がウズベキスタン9(枠内4)、マレーシアが1(同0)、後半はウズベキスタン10(同2)、マレーシア1(同0)と、マレーシアにほぼチャンスを与えなかったウズベキスタンが勝点3を獲得しています。マレーシアの次戦はクウェートを破ったベトナムとの対戦(4月20日)ですが、その試合で敗れれば、マレーシアは早くもグループステージ敗退が決まります。

この試合のハイライト映像。アストロ・アリーナのYouTubeチャンネルより

AFC U23アジアカップ2024 グループステージD組第1節
2024年4月17日@カリファ国際スタジアム(アル・ライヤーン、カタール)
ウズベキスタンU23 2-0 マレーシアU23
⚽️ウズベキスタン:ジャスルベク・ジャロリディノフ(11分PK)、ウルグベク・ホシモフ(83分)
🟨ウズベキスタン(0)
🟨マレーシア(2):シャヒール・バシャール、サフワン・マズラン、ムハマド・カリル、アリフ・ジクリ

勝点
1 ベトナム 1 1 0 0 3 1 2 3
2 ウズベキスタン 1 1 0 0 2 0 2 3
3 クウェート 1 0 0 1 1 3 -2 0
4 マレーシア 1 0 0 1 0 2 -2 0

D組のもう1試合はベトナムがクウェートに逆転して勝点3を挙げています。レッドカードが目立つ今大会ですが、この試合でも両チームにレッドカードが出ています。

AFC U23アジアカップ2024 グループステージD組第1節
2024年4月17日@アル・ジャヌーブ・スタジアム(アル・ワクラ、カタール)
ベトナムU23 3-1 クウェートU23
⚽️ベトナム:グエン・ヴァン・トゥン(45+1分)、ブイ・ヴィ・ハオ2(47分、76分)
⚽️クウェート:サルマン・アル=アワディ(45+9分PK)
🟨ベトナム(2):ホウ・ヴァン・クオン、グエン・ミン・クアン
🟨クウェート(3):アブドルラーマン・カラム、ユスフ・アル=ハカン、タラール・アル=カイシ
🟥ベトナム(1):グエン・ノック・タング
🟥クウェート(1):イブラヒム・カミール

ブキ・ジャリルの張り替え用芝をジョホールオーナーが再び寄贈

半年を超える改修工事を経て開場したブキ・ジャリル国立競技場は、大型コンサートの会場となったことで、改修工事の際に張り替えた芝が禿げるなどピッチの状態が悪く、各方面から非難を受けています。

先月行われた2026年W杯アジア2次予選のオマーン戦でも土がむき出しになっている部分も見られたことから、ジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)のオーナーで、ジョホール州摂政のトゥンク・イスマイル殿下は、マレーシア政府青年スポーツ省のハンナ・ヨー大臣、AFCのウインザー・ジョン事務局長との話し合いの結果、現在JDTのU23チーム、JDT IIの本拠地、タン・スリ・ダト・ハジ・ハサン・ユノス・スタジアム(通称ラーキン・スタジアム) で養生中のハイブリッド芝をブキ・ジャリル国立競技場に寄贈することをJDTの公式SNSで明らかにしています。

「W杯予選後のブキ・ジャリル国立競技場のピッチの状況を精査した結果、(現在使用している高麗芝の一種のゼオン・ゾイシア芝ではなく)ハイブリッド芝を使う方が、(スポーツだけでなくスポーツ以外の)多目的で使用されるピッチではより耐久性が高いと考えられる。そこでイスマイル殿下はラーキン・スタジアムで養生中のハイブリッド芝を寄贈することにした。」というJDTの公式SNSに投稿に続き、現在、ブキ・ジャリル国立競技場で使われているゼオン・ゾイシア芝は、隣接する国立スポーツ評議会(NSC)のグラウンドに移設されることも明らかにしています。

なお、今回移設されるゼオン・ゾイシア芝も元は、従来のカウグラス(アカツメクサ)のピッチでは、国内サッカーのレベルが上がらないと憂慮したイスマイル殿下が寄贈したものでした。

またこのハイブリッド芝の敷設が行われる場合、芝が根付くまでに時間がかかれば、2016年W杯アジア2次予選最終戦となる6月の台湾戦がブキ・ジャリル国立競技場で開催されない可能性も浮上しています。マレーシアサッカー協会(FAM)のフィルダウス・モハメド副会長は、代替会場としてJDTのホーム、スルタン・イブラヒム・スタジアムとトレンガヌFCのホーム、スルタン・ミザン・ザイナル・アビディン・スタジアムを挙げていますが、6月の台湾戦はリーグ期間中で、しかも代表チームの半数近くがJDTの選手となる可能性が高いことから、スルタン・イブラヒム・スタジアムが有力だとボラセパマレーシアJP的には考えますが、果たしてどうなるでしょうか。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ