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マレーシアカップ2023決勝-ジョホールがトレンガヌを3-1で破り優勝、2年連続の国内三冠も達成

12月8日にマレーシアカップ2023の決勝が行われ、ジョホール・ダルル・タジムがトレンガヌを3-1で破り、昨季に続く2連覇を果たすとともに、リーグ戦、FAカップと合わせて国内三冠を2季連続で達成しています。

決勝戦が行われたブキ・ジャリル国立競技場では11月22日に英国のロックバンド、コールドプレイのコンサートが7万5000人を集めて行われた結果、ピッチの一部は芝が禿げて土が見えるほど傷んでいました。試合2日前には、ブキ・ジャリル国立競技場を雲煙するマレーシア・スタジアム社のCEOがピッチの修復状況は90パーセント完了しているとSNSに投稿していました。

しかし、試合前日の会見では公式練習を終えたジョホール、トレンガヌの両チームからピッチの状況に失望する声なども出た結局、マレーシア・スタジアム社は修復を終えるのに十分な時間がなかったとして、両チームとサポーターに謝罪する公式声明を発表する事態となっていました。

実際にテレビの画面で見る限りでも、「修復状況が90パーセント完了」は冗談かと思えるほど酷く、あちこちらで土がむき出しになり、緑に見えているところも芝が根付いておらず、試合中には選手が足を取られる場面なども見られました。

そんなピッチ上で始まった第97回マレーシアカップ決勝は公式発表で8万550人の観衆が見守る中、、開始6分にトレンガヌがPKを与えてしまいます。DFアザム・アズミのジョホールFWフェルナンド・フォレスティエリへの接触は映像で見る限りでは「緩い」ものでしたが、フォレスティエリ選手が派手に倒れる名演技もあってか、S・ロゲスワラン主審は迷わずPKを指示します。トレンガヌの選手たちは主審に激しく詰め寄り抗議しますが、VARのないマレーシアリーグでは判定が変わることもなく、これをFWベルグソン・ダ・シルヴァが難なく決めてジョホールが先制します。

しかしトレンガヌも21分にFWイヴァン・マムートがジョホールDFジョルディ・アマトにやはりPKを決めて同点に追いつきますが、こちらはマムート選手がジョホールGKシーハン・ハズミと1対1になった場面でのファールだったので1発レッドが出てもおかしくない状況でしたが、ロゲスワラン主審はアマト選手にイエローを出しただけでした。

ピッチのコンディションが悪い上、試合前から降り続く雨で滑りやすくなるなど環境が悪化する中、両チームは追加点を奪えず、前半は1-1のまま終了します。

後半に入ると両チーム共にギアを上げ、攻守の切り替えが早い展開となります。そして73分には途中出場のフェロズ・バハルディンがヘベルチ・フェルナンデスのコーナーキックを頭で合わせた見事なゴールを決め、ジョホールが再びリードを奪います。さらに90+5分にはアリフ・アイマンが自ら得たPKを決め、ジョホールが3-1でトレンガヌを破りマレーシアカップ2連覇、そして2季連続となる国内三冠達成を果たしています。

ジョホールの2季連続の国内三冠達成は、当時は秋春制だった2006/07シーズンと2007/08シーズンに連続で国内三冠達成を果たしたクダFA(当時、現クダ・ダルル・アマンFC)以来2チーム目となっています。

マレーシアカップ2023決勝
2023年12月8日@ブキ・ジャリル国立競技場(クアラ・ルンプール)
観衆:80.550人
ジョホール・ダルル・タジムFC 3-1 トレンガヌFC
⚽️ジョホール:ベルグソン・ダ・シルヴァ(6分PK)、フェロズ・バハルディン(73分)、アリフ・アイマン(90+5分PK)
⚽️トレンガヌ:イヴァン・マムート(21分PK)
🟨ジョホール(5):ジョルディ・アマト、マシュー・デイヴィーズ、シャーミ・サファリ、フェロズ・バハルディン、アリフ・アイマン
🟨トレンガヌ(3):エンク・ヌル・シャキル、ハビブ・ハルーン、リリドン・クラスニキ
MOM:アリフ・アイマン(ジョホール・ダルル・タジムFC)
ジョホールの邦本宜裕選手はベンチ入りしませんでした。

試合のハイライト映像。マレーシアンフットボールリーグ(MFL)の公式YouTubeチャンネルより
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