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10月12日のニュース
インドネシアは2034年ワールドカップの共催をマレーシアなどと協議
U23代表新監督にトーレスコーチが昇格-元代表キャプテンのシュコル氏がコーチ就任

インドネシアは2034年ワールドカップの共催をマレーシアなどと協議

マレーシア語紙ハリアン・メトロは、インドネシアがFIFAワールドカップ2034年大会の共催をマレーシア、シンガポール、オーストラリアと協議中だと報じています。

オーストラリアの新聞シドニー・モーニング・ヘラルドに掲載されたインドネシアサッカー協会(PSSI)のエリック・トーヒル会長の発言を引用する形で書かれたこの記事によると、オーストラリアとの協議を進めていることを明らかにしたエリック会長は、既に訪れたマレーシアとシンガポールでも、インドネシアが共催を提案したことに対して関心を示されたということです。

FIFA国際サッカー連盟は先週、スペイン、ポルトガル、モロッコが共催する形でワールドカップ2023年大会が開催されることを発表していますが、その際にこの大会に次ぐ2034年大会については、アジアやオセアニア各国のサッカー協会に対して開催国として立候補して欲しいと述べていました。

これを受けたサウジアラビアが早速、立候補を表明すると、当地メディアではマレーシアサッカー協会(FAM)のハミディン・アミン会長がこれを支持すると発言したことが報じられましたが、インドネシアを含めた3カ国との共催については、ハミディン会長からは何の発言も出ていません。

さらにシドニー・モーニング・ヘラルドの記事では、インドネシアサッカーのサポーター団体「セイブ・アワー・サッカー(Save Our Soccer、通称SOS」のアクマル・マハリ代表の発言として「中東は昨年2022年にワールドカップがカタールで開催されたばかりで、2034年に再び中東開催となるよりも、FIFAは他国にも開催させたいはずだ。」と述べ、東アジアでの日韓共催となった2002年大会、中東カタールでの2022年大会が実現していることから、地域性を考えるとインドネシアが正式に立候補すればサウジアラビアよりも開催するチャンスは高はずだ、とも述べています。

なお、やはりこの件を報じた通信社ロイターは、マレーシア、シンガポールの両サッカー協会に問い合わせを行なったものの回答を得られておらず、アジアサッカー連盟AFCはこの報道についてはコメントする立場にないと回答しているということです。

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2026年はアメリカ、カナダ、メキシコの3カ国が、2032年はスペイン、ポルトガル、モロッコがそれぞれ共同開催することが決まっていることから、東南アジアでもそれが実現するかどうを考えると、東南アジアのサッカーファンにとっては何とも夢のある話ですが、インドネシアは昨年、今年とサッカー関連ではいくつかの問題を起こしており、その辺りが何とも気になります。世界最大のイスラム教徒を抱えるインドネシアは、FIFA U20ワールドカップの開催地に決定していましたが、今年3月にはイスラエル代表の受け入れをバリ州知事が拒否したことを受けてインドネシアサッカー連盟が組み合わせ抽選を中止し、この結果、開催権を直前で剥奪されています。(ただし、その後はペルーに代わりU17ワールドカップの代替開催地になっています。)また昨年10月には「カンジュルハンの悲劇」と呼ばれる死者130人超、負傷者540人超という歴史的な大暴動が起こっています。

U23代表新監督にトーレスコーチが昇格-元代表キャプテンのシュコル氏がコーチ就任

マレーシアサッカー協会FAMは公式サイト上で、空席となっていたU23代表の監督にスペイン出身のフアン・トーレス氏が就任することを発表しています。U23代表監督は代表チームのコーチと兼任していたE・エラヴァラサン監督は9月18日に代表コーチに専念したいとの理由で辞任して以来、空席となっていましたが、後任となった43歳のトーレス氏は、2022年9月からエラヴァラサン前U23代表監督のもとでコーチを務めていました。

トーレス新U23代表監督は、マレーシアU23代表コーチ就任前には、FCバルセロナのカタルニア地区スカウトや、同じスペインのグラナダCFのU23チームでコーチなどを務めていた経験があります。FAMは既にU23代表で1年以上コーチとして指導してきたトーレス新監督が来年4月のAFC U23アジアカップでチームを率いるのが適任であるとしています。また、トーレス氏の昇格により空席となったU23代表のコーチには、先月9月から複数の候補者との面談を行った結果、現在はスーパーリーグのKLシティFCでコーチを務めるシュコル・アダン氏が採用されたことも併せて発表されています。

キャップ数56を数える元代表選手のシュコル氏は44歳で、代表ではキャプテンも務めた経験があります。なおシュコル氏は現在、KLシティFCとの契約期間中であり、この契約満了を待って、U23代表コーチとして正式にチームに合流するということです。

トーレス新監督とシュコル新コーチの就任が決まったU23代表は、クリス・ヨン・ワイフワンGKコーチの他、フィットネスコーチのオスカル・バラゲール・カベサ、アナリストのリー・ジェユンの両氏とも留任しています。

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