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マレーシアカップ 準々決勝
ファーストレグ結果とハイライト映像(2)-サバとペラは引き分け、トレンガヌはホームで快勝

FIFA国際マッチカレンダーも終わり、マレーシアでは今週末にかけてマレーシアカップ準々決勝ファーストレグが行われています。このブログでも何度か書いていますが、元は各州代表チームの対抗戦という形で始まったマレーシアサッカーの歴史を反映して、リーグ戦以上にマレーシア国内が盛り上がるのがこのマレーシアカップです。昨年はジョホール・ダルル・タジムが優勝していますが、マレーシアカップは2013年、2014年に優勝したパハンFA(現スリ・パハンFC)以来、連覇するチームが出ておらず、ジョホールが連覇するかどうかにも注目が集まっています。
(試合のハイライト映像はマレーシアンフットボールリーグMFLの公式YouTubeチャンネルより)

マレーシアカップ2023準々決勝ファーストレグ
2023年9月15日@リカススタジアム(サバ州コタ・キナバル)
観衆:6,216人
サバ 2-2 ペラ
⚽️サバ:ダレン・ロック(4分)、ラモン・マシャド(46分)
⚽️ペラ:ルシアノ・ゴイコチェア(10分)、ワン・ザック・ハイカル(54分)
🟨サバ:ラウィルソン・バトゥイル、サディル・ラムダニ
🟨ベラ:シヴァン・ピレイ、カマル・アリフ・アズライ
MOM:ラモン・マシャド(サバ)

 リーグ4位のサバと同11位のペラは今季は既にスーパーリーグ第12節で対戦しており、そのときはダレン・ロック、パク・テス、そして州議会議員に転身するために今季途中に現役引退したバドロル・バクティアルの3ゴールでサバが勝利しています。

 そんな両チームの対戦は試合開始直後から動き、先日の FIFA国際マッチデーではシリア戦でゴールを挙げたダレン・ロックがコ・グァンミンのパスを受けルト、2人のペラDFに競り勝ってヘディングシュートが決め、4分にサバが先制します。しかしその6分後には、ペラがキャプテン、ルシアノ・ゴイコチェアがペナルティエリアの外から蹴ったフリーキックが直接ゴールとなり、すぐさま同点に追いつきます。その後はサバ、ペラ両チームとも好機を作りながら得点には至らず、前半は1-1のまま終了します。

 後半開始早々には再びサバがリードを奪います。インドネシア代表のサディル・ラムダニが右サイドで粘ってからのパスを受けたラモン・マシャドが出場8試合で7ゴール目となるヘディングシュートを決めて、46分に再びサバがリードします。しかしペラも反撃に転じ、JFL時代の琉球FCでもプレー経験があるベテランのワン・ザック・ハイカルがコーナーキックからルースボールを蹴り込んでで同点とし、試合を振り出しに戻します。その後はサバが猛攻を見せ、何度も好機を作りますが、結局ゴールを挙げることはできず、試合は2-2で終了しています。準々決勝セカンドレグは9月25日にペラのホーム、ペラスタジアムで予定されています。

 準々決勝セカンドレグの前に同じリカススタジアムでAFCカップグループステージで栗山直樹、髙山和真両選手を擁するホウガン・ユナイテッド(シンガポール)との対戦が9月21日に控えているサバにとっては、この試合に勝ってAFCカップ初戦に臨みたかったところでしたが、後半戦から調子を上げてきているペラの勢いを止めることができませんでした。

マレーシアカップ2023準々決勝ファーストレグ
2023年9月16日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴン・バダ)
観衆:13,118人
トレンガヌ 2-0 スランゴール
⚽️トレンガヌ:イヴァン・マムート(45+2分)、シャーミ・ザムリ(90+4分)
🟨トレンガヌ:ヌリロ・タクタシノフ、イヴァン・マムート
🟨スランゴール:クザイミ・ピー
MOM:イヴァン・マムート(トレンガヌ)

 今季の両チームはスーパーリーグ第9節で対戦し、スランゴールがエイロン・デル・ヴァイエの2ゴールを含む5ゴールを挙げたスランゴールが5-1で圧勝していますが、この試合はホームのトレンガヌが開始直後から優勢に試合を進めます。しかし、好機を作る一方でゴールを破れない展開が続く中、前半のロスタイムにスランゴールDFクエンティン・チェンがヌリロ・タクタシノフをペナルティエリア内で倒し、トレンガヌがPKを得ると、これをイヴァン・マムートが決めてついにトレンガヌがリードを奪います。

 後半開始とともにスランゴールのタン・チェンホー監督は、FIFAデイズではヨルダン代表としてチームを離れていたノー・アル=ラワブデや、ヨハンドリ・オロスコらを投入すると、彼らが前半では見られなかった得点機を演出しますが、トレンガヌGKスハイミ・フシンの好セーブもあり、得点を奪うことができません。逆に後半ロスタイムにはFWシャーミ・ザムリが今季初ゴールでトレンガヌが2点にリードを広げ、そのまま試合が終了しています。

 リーグ2位のスランゴールは、この試合前半のシュート数2(枠内2)とトレンガヌのシュート数14(枠内5)に大きく差をつけられ、試合全体でもシュート数11(枠内4)はトレンガヌのシュート数20(枠内8)の半分ほどでした。この試合では左サイドバックのファズリ・マズランがベンチ外で、その代役として出場したクザイミ・ピー、V・ルヴェンティランが試合の中で消えてしまう場面が多かった点が気になりました。なお準々決勝セカンドレグは9月24日にスランゴールのホーム、MPBJスタジアムで予定されています。

一方のトレンガヌは、9月20日にAFCカップのセントラル・コースト・マリナーズ戦が同じスルタン・ミザン・ザイナル・アビィディンスタジアムで予定されていますが、この日の勝利でグループステージ初戦となる9月20日の試合に勢いがついたのではないでしょうか。

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