ボラセパマレーシアJP

マレーシアFAカップ決勝
2季連続国内三冠を目指すジョホールが2連覇を果たしてまず一冠達成(ハイライト映像あり)

7月23日に今季国内カップ戦初の決勝となるマレーシアFAカップの決勝が行われ、国内リーグでトップを独走するジョホール・ダルル・タジム(JDT)が、KLシティを2-0で破り、昨季に続く2連覇を達成しています。
(試合のハイライト映像はマレーシアンフットボールリーグMFLの公式YouTubeチャンネルより)

2023年7月22日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
観衆:33,598人
ジョホール・ダルル・タジム 2-0 KLシティ
⚽️ジョホール:ナサニエル・シオ・ホンワン(66分)、レアンドロ・ヴァレスケス(74分)
🟨ジョホール:フェロズ・バハルディン、レアンドロ・ヴァレスケス、ジョルディ・アマト
🟨KLシティ:ザフリ・ヤハヤ、セバスチャン・アヴァンジニ、カマル・アジジ
MOM:ナサニエル・シオ・ホンワン(ジョホール・ダルル・タジム)

ジョホールは、今季リーグ戦17試合で17ゴールを挙げている得点王のフェルナンド・フォレスティエリがワントップ、同じく今季10ゴールのベルグソン・ダ・シルヴァのツートップを含めベストメンバーが先発、一方のKLシティも7月15日の第17節ヌグリスンビラン戦で負傷のため途中退場したジャンカルロ・ガリフオコが先発するなど、こちらもベストメンバーが先発する試合となりました。

前半からジョホールがボール保持し、KLシティサイドでのプレー時間が長くなったものの、おそらくこれはKLシティのゲームプラン通りで、GKケヴィン・メンドーザや、ガリフオコ選手やセバスチャン・アヴァンジニ、マトコ・ジルダムの外国籍選手で構成するバックラインがゴール前ではチャンスを作らせず、そこからのカウンターを狙います。そしてこれが功を奏したかに見えた14分、マレーシア代表MFでキャプテンのパウロ・ジョズエのフリーキックはジョホールDFラインを抜け出したジルダム選手が合わせるも、そのシュートはジョホールGKのシーハン・ハズミがブロックし、ゴールとはなりませんでした。

その直後、今度はジョホールのアフィク・ファザイルが放ったシュートは枠内に飛んだものの、KLシティGKメンドーザの延ばした指先に触れてコースが変わり、ゴールポスト直撃でKLシティは難を逃れます。さらに40分にはKLシティのロメル・モラレスが、右サイドで粘った末、ジョホールDFフェロズ・ばハルディンをかわしてゴール前へクロスを上げると、これを受けたファーサイドのT・サラヴァナンがGKシーハンと一対一となりながら、シュートを枠の外へ外して、貴重なチャンスを逃してしまいます。

前半は0-0を終え、後半に入るとジョホールに焦りが見え始めましたが、それを一変させたのが66分にナサニエル・シオ・ホンワンのゴールでした。30メートルはあろうかという距離から放ったロングシュートが決まり、ジョホールが先制します。このゴールを決めたシオ選手は、母親はマレーシア人ながら英国生まれで、英国1部のウォルヴァーハンプトン・ワンダラーズのU23から一昨年ジョホールへ移籍しています。愛称ホンワンで知られるシオ選手はボランチとしてプレーし、今季リーグ戦でもまだゴールはないどころか、ジョホール加入以来、ゴールは1つも決めていませんでしたが、チーム加入後初ゴールとなった大舞台での豪快な1発は、そこまでジョホールの猛攻に持ち堪えていたKLシティの心を折るには十分でした。さらにわずかに残って反撃ムードは、レアンドロ・ヴェラスケスのゴールで74分に追加点を奪われる万事休す。2点リードのままジョホールが逃げ切って、FAカップ2連覇(通算3度目の優勝)を果たすとともに、2季連続での国内三冠獲得へ向けて、まず一冠を獲得しています。

この勝利後、ジョホール州のオン・ハフィズ・ガザリ州首相は、この勝利を祝って翌日7月23日(日)を州の祝日とすることを発表し(マレーシアでは「あるある」です(笑)、ジョホール州民には棚ぼたの祝日にもなりました。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ