ボラセパマレーシアJP

6月18日のニュース
元甲府のウィリアン・リラがクダをシーズン半ばで退団
協会会長が代表に新たな帰化選手が参加する可能性を示唆

元甲府のウィリアン・リラがクダをシーズン半ばで退団

来月2日から開く今年2度目のトレンスファーウィンドウに向けて、マレーシアスーパーリーグの各チームの動向がSNSを賑わせていますが、第14節を終えて9勝1分4敗でリーグ3位のクダ・ダルル・アマンFCは、クラブ公式SNSでFWウィリアン・リラの退団を発表しています。

2022年天皇杯で優勝したJ2甲府で天皇杯決勝でもプレーし、今季からクダに加入していたリラ選手は、今季開幕当初はゴールを挙げられず、サポーターから非難されることもありましたが、FIFAカレンダーによるリーグ中断前の直近5試合で5ゴールを挙げるなど徐々に調子を上げてきていました。第14節を終えて出場した14試合中13試合に先発し、チームトップ、リーグでも4位の8ゴールを挙げるなど活躍していたリラ選手のシーズン途中での退団は、双方合意の上での退団とされていますが、クダにとっては痛い損失です。

協会会長が代表に新たな帰化選手が参加する可能性を示唆

6月14日の国際親善試合でマレーシア代表はソロモン諸島を4-1で破りましたが、その4点は国内リーグ9連覇中のジョホールに所属するアリフ・アイマンとサファウィ・ラシドが挙げた2点と、ブラジル出身の帰化選手パウロ・ジョズエ(KLシティ)と英国出身の帰化選手リー・タック(クダ・ダルル・アマン)が挙げた2点でした。

現在の代表は帰化選手なしで語ることができず、今回の代表メンバー27名を見ても、上記の他の帰化選手にはブラジル出身のエンドリック・ドス・サントスがいます。またマレーシア国外生まれながら片親がマレーシア人であることからマレーシア国籍を取得した、マレーシア国内ではレガシー帰化選手ともハイブリッド帰化選手と呼ばれる選手も6名おり、いずれも英国生まれのDFラヴェル・コービン=オング(ジョホール)、MFスチュアート・ウィルキン(サバ)、そしてオーストラリア生まれのDFマシュー・デイヴィーズ(ジョホール)の3選手はソロモン諸島戦でも先発メンバーに名を連ねています。

スーパーリーグでも上位を占めるチームはいずれも、帰化選手あるいはレガシー帰化選手が主力としてプレーしており、彼らが代表チームにも欠かせない戦力となっていることから、現在のマレーシアサッカーは彼ら帰化選手をを抜きにして語ることはできなくなっています。そんな中、英字紙スターは、代表チームにさらに帰化選手が加わる可能性を取り上げています。

この記事で取り上げられているのはいずれも英国でプレーする20歳のMFリチャード・チンと、21歳のMFコービー・ジェイ・チョンの両選手です。マレーシア人の父とセイシェルジンの母を持つチン選手は、英国3部のチャールトン・アスレティックでプレーするチン選手は昨年9月にリーグ戦デビュヲーを果たし、マレーシア人として初めて英国3部でプレーした選手となっています。一方、マレーシア人の父とジャマイカ人の母を持つチョン選手は2019年にプロデビューして以来英国6部の複数のチームでプレーし、現在はフリーエージェントとなっており、先月はマレーシアスーパーリーグのスリ・パハンを訪れている様子が自身のSNSに投稿されていました。

マレーシアサッカー協会FAMのハミディン・アミン会長は、この両選手がマレーシアパスポート申請のための書類を既に提出し、(パスポート発行を行う)内務省が書類を審査中であることを明らかにした上で、1、2ヶ月以内にはパスポートを取得して、年代別代表でのプレーが可能になるだろうと話しています。さらにハミディン会長は帰化選手には代表を強化するだけの実力を求めると話す一方で、帰化選手の増加はマレーシアで生まれ育った選手のポジションを奪うものではないことも強調しています。

このブログでも取り上げましたが、トレンガヌのDFでモンテネグロ出身のアルグジム・レゾヴィッチとKLシティFWでコロンビア出身のロメル・モラレスの両選手は、既にマレーシアで5年間以上プレーしたことで、マレーシア代表となる資格があることから、やはり帰化選手となるための手続きを進めており、今後はより多くの帰化選手が代表に呼ばれ可能性が高まっています。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ