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3月29日のニュース
国際親善試合-アキヤ・ラシドの2戦連発などで香港に勝利

国際親善試合-アキヤ・ラシドの2戦連発などで香港に勝利

マレーシア代表が香港代表を2-0で破り、今年1回目のFIFA国際マッチカレンダーで行われた2試合を2連勝で終えています。奇しくも3月26日にはシンガポールで開催されたマーライオンカップ2023でマレーシアU22代表が香港U22代表を破って優勝しており、A代表もこれに続いた形になりました。

マレーシアのキム・パンゴン監督は、1-0で勝利した3月23日のトルクメニスタン戦からは、DFドミニク・タン(サバ)、DFマシュー・デイヴィーズ(ジョホール・ダルル・タジムJDT)、MFブレンダン・ガン(スランゴール)、MFエンドリック・ドス・サントス(JDT)に代えて、DFシャールル・サアド(JDT)、DFクエンティン・チャン(スランゴール)、アザム・ノー(スリ・パハン)、そしてMFノーア・レイン(アイスランド1部セイナヨエン・ヤルカパッロケルホ)の4人を起用しました。(以下はこの試合の先発XI)

昨年もマレーシアと対戦し敗れている香港のヨルン・アンデルセン監督は、試合前の記者会見で前回とは違ったチームを見せると話していた通り、香港は試合開始から積極的にマレーシアゴールを狙います。これに対して、初めてコンビを組むクエンティン・チェンとディオン・コールズ(タイ1部ブリーラム・ユナイテッド)の連携が今ひとつのマレーシアは試合開始からピンチが続きますが、香港FW陣のシュートミスやゴールポストに救われて、なんとか無失点で切り抜けます。

DF陣が落ち着き始めた一方で、前線ではがFW陣が激しくプレッシャーをかけますが、18分にはこれが功を奏します。ダレン・ロック(サバ)が香港GKに詰め、そこから蹴り出されたボールに今度はファイサル・ハリム(スランゴール)とパウロ・ジョズエ(KLシティ)がチャージし、これがルーズボールとなると、そのボールをファイサル選手が奪って、ゴール前へのアキヤ・ラシド(JDT)ヘパス。これをアキヤ選手が決めて、マレーシアが先制しました。

トルクメニスタン戦に続くアキヤ選手の2試合連続ゴールで1-0とリードしたマレーシアは、41分にGkシーハン・ハズミ(jDT)からのキックをロック選手が前線で受けると、走り込んできたファイサル選手にパス。ファイサル選手がドリブルで香港DFをかわしてシュート!ファイサル選手の代表通算10ゴール(21試合)が決まってマレーシアはリードを2点に広げました。

後半に入っても共に好機を作りながら得点には至らなかったものの、要所ではマレーシアは試合をコントロールして進み、試合はこのまま2-0で終了。この試合は平日開催、しかもブキ・ジャリル国立競技場(クアラルンプール)がシバの張り替えなどで利用できないためジョホールでの開催ということも重なってか、代表戦としてはやや寂しい4500人程度の観衆でしたが、その全員が代表のパフォーマンスに満足した試合になったのではないでしょうか。

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昨季オフにトレンガヌからスランゴールに移籍したファイサル選手は、リーグ戦でのパフォーマンス自体は悪くはないものの、開幕からここまでの5試合で0ゴール(3アシスト)と目に見える結果が出ておらず、国内でもサポーターの数が多いスランゴールでプレーすることでトレンガヌとは違った重圧があったかと思います。ファイサル選手はこの香港戦でのゴール直後に涙を流していたという報道もありますが、このゴールがきっかけとなり、そのスランプが解消されそうな予感がします。

また2試合で2ゴールと活躍したてアキヤ選手はJDTに戻っても先発の機会を与えられるのか、それともこれまで通り「スーパーサブ」と言えば聞こえが良い、ただの控え選手になってしまうのかも気になります。今季ここまでチームの5試合中、いずれも途中出場の2試合、出場時間は51分ながら今回代表に選ばれたことで、試合後には「出場時間など関係ない」という意見もSNSでは見られましたが、逆にリーグ戦でも出場機会が得られれば、もっと良い選手になれるのではとも考えられるでしょう。23歳とまだまだ成長過程にある選手に最も必要なのは試合時間以外の何者でもないと思うので、JDTでスーパーサブを続けるくらいなら、マレーシア国内外を問わず、機会を求めての移籍も考えて欲しい選手です。

そして最後もJDT関連ですが、ケガを理由に代表合宿を途中で離れたアリフ・アイマンとエンドリック・ドス・サントスが、今週末に再開するスーパーリーグの首位攻防戦JDT対サバに何もなかったかなように出場するのかどうかも気になります。サバのエース、ダレン・ロックは今回の代表戦2試合とも先発しており、アリフ、エンドリックの両選手が「休養十分」でサバとの試合に臨めば、代表招集は「ケガ」を理由にいつでも辞退できるものという声が上がりそうです。

国際親善試合
2023年3月28日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
観衆:4,593人
マレーシア2-0 香港
⚽️マレーシア:アキヤ・ラシド(18分)、ファイサル・ハリム(41分)

マレーシア対香港戦のハイライト映像(マレーシアサッカー協会FAM公式YouTubeチャンネルより)
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