ボラセパマレーシアJP

Mリーグアウォーズ2022各賞の受賞者が発表-アリフ・アイマンが2年連続MVP受賞など今年もJDTの独壇場に

昨日12月15日に2022年ナショナルフットボールアウォーズの表彰式がオンラインで行われ、今季リーグ9連覇に加え、国内三冠を達成したジョホール・ダルル・タジムJDTが12部門中9部門を受賞しています。

最優秀ゴールキーパー部門
シーハン・ハズミ(ヌグリスンビラン)-初
2018年から4年連続で受賞していたファリザル・マーリアスが最終ノミネートから外れ、誰が受賞しても初受賞となる3人の候補の中から選ばれたのはシーハン・ハズミでした。先日のこのブログにも書きましたが、代表にも初招集されるなど今年最もその活躍が印象に残った選手で、カラムラー・アル=ハフィズ(PJシティFC)、ラーディアズリ・ラハリム(トレンガヌFC)両選手を抑えて受賞しています。

最優秀ディフェンダー部門
シャールル・サアド(JDT)-3年ぶり3度目
ここでも昨年の受賞者、マシュー・デイヴィーズが最終候補に残らなかった中、チームメートのシャールル・サアドが受賞しています。ゴールキーパー部門同様、その活躍が今年最も印象的だったクザイミ・ピー(ヌグリスンビランFC)、クラブだけでなく代表でも常連のラヴェル・コービン=オングを推させて受賞しています。ボラセパマレーシア的にはコービン・オング選手が最有力候補、シャールル選手は候補者3選手中、3番手と思っていたので、予想が大きく外れてしまいました。なお、シャールル選手はペラ在籍時の2018年と2019年にもこの賞を受賞しています。

最優秀ミッドフィルダー部門
アフィク・ファザイル(JDT)-初
2年連続4階目の受賞を狙うバドロル・バクティアル(サバFC)、初受賞を目指すムカイリ・アジマル(スランゴールFC)を抑えて、この部門でもJDTのアフィク・ファザイルが受賞しています。昨年も最終候補3名に残りながら、バドロル・バクティアルに敗れていたので、昨年の借りを返した形になります。ここもボラセパマレーシアJPはバドロル・バクティアルの2年連続受賞、大穴でムカイリ・アジマルと予想していたので、またしも大きく外れてしまいました。ちなみに2018年からは代表招集がないアフィク・ファザイルですが、これを機に代表復帰も見えてくるでしょうか。

最優秀フォワード部門
アリフ・アイマン(JDT)-2年連続2度目
昨年の最優秀フォワード部門と全く同じ3選手が最終候補となりましたが、昨年19歳で初受賞したアリフ・アイマンが、ダレン・ロック(PJシティ)、ファイサル・ハリム(トレンガヌ)を抑えて、2年連続受賞しています。今、マレーシアで最も注目され、最も期待されている選手でもあり、この受賞は順当で異論はありません。しかし、自身でゴールを狙うだけでなく、臨機応変にパスも出せるファイサル選手は今年一番成長した選手でもあり、ボラセパマレーシアJPは、ファイサル選手の受賞が見たかったです。

最優秀監督部門
ナフジ・ザイン(トレンガヌFC)-初
昨年も最終ノミネートされながら、ボヤン・ホダック(KLシティFC)に敗れたナフジ・ザインが雪辱を果たしています。過去2シーズンを3位、そして4位の成績でトレンガヌFCを今季2位に引き上げた実績が評価されたようです。FAカップ準優勝、マレーシアカップではベスト4と、どの大会でも好成績を上げながたナフジ・ザインは、来季はクダの監督に就任することが決まっています。ボラセパマレーシアJPは、AFCカップ決勝にチームを導いたボヤン・ホダック推しでしたが、国内ではリーグ6位を含め、昨季のマレーシアカップ優勝ほどの結果は残せていなかったので、そこが2年連続受賞を逃した原因だったかも知れません。

最優秀外国籍選手部門
ベルグソン・ダ・シルヴァ(JDT)-初
今季リーグ新記録となる29ゴール(22試合)を挙げ、カップ戦も合わせれば今季は何と41ゴール(30試合)、さらにACLでも6試合で6ゴールとあわや年間50ゴール達成かとも思われるほどの大活躍をしたベルグソン・ダ・シルヴァが文句なしの受賞。最終ノミネートに残ったパウロ・ジョズエ(KLシティ)、そしてチームメートのフェルナンド・フォレスティエリ(JDT)も、この成績では需要を逃しても納得でしょう。リーグ3位の13ゴールを記録したフェルナンド・フォレスティエリが今季、JDTに加入したことで、自分に集中していたマークが外れたことも、今季の大量ゴール生産に繋がっています。またキャプテンとして所属チームをAFCカップ決勝に導いたパウロ・ジョズエのリーダーシップは素晴らしかったですが、今季に関しては受賞争いの相手が悪かったとしか言いようがありません。

最優秀若手選手部門
アリフ・アイマン(JDT)-2年連続2度目
若い選手にとって励みになるこの賞を、2年連続で同じ選手に与えるのは少々疑問が残りますが、実績だけを見れば、20歳のアリフ・アイマンは文句なしの最優秀若手選手です。最終候補に残ったアザム・アズミ(トレンガヌFC)、ムカイリ・アジマル(スランゴールFC)も良い選手ではありますが、今季のアリフ・アイマンと比べると、やはりまだまだ差はあります。それでもボラセパマレーシアJPは、この賞は同じ選手に何度も与えるべき章ではないのでは、と思ったりもします。

最優秀選手(MVP)
アリフ・アイマン(JDT)-2年連続2度目
各賞の受賞者(ただし、最優秀外国籍選手賞受賞者は除く)から選ばれる最優秀選手には、昨年に続きアリフ・アイマンが選ばれています。これも異論のないところですが、昨年は19歳でMVP初受賞、そして20歳の今年はMVP2連覇を果たしているアリフ・アイマンを脅かす選手がいないのは、Mリーグの問題点でもあります。ちなみ過去5年間のMVP受賞者を振り返ると、2018年、2019年とやはり2年連続で受賞したFWサファウィ・ラシド(JDT)は、このアリフ・アイマンとのポジションに敗れて出場機会を減らし、来季はタイ1部ラーチャブリーFCに期限付き移籍、2017年の受賞者、MFバドロル・バクティアルはサバで活躍しているものの、2016年の受賞者、FWハズワン・バクリ(JDT、受賞時はスランゴール所属)はまだ31歳ながら、今季はわずか出場3試合となっています。

この他の各賞の受賞者は以下の通りです。

最多ゴール(1部スーパーリーグ)
ベルグソン・ダ・シルバ(JDT:29ゴール)-初

マレーシア人選手最多ゴール(1部スーパーリーグ)
ダレン・ロック(PJシティ:10ゴール)-初

最多ゴール(2部プレミアリーグ)
アブ・カマラ(クチンシティ:11ゴール)-初

マレーシア人選手最多ゴール(1部スーパーリーグ)
ダリル・シャム(JDT II:9ゴール)-初
ヌルシャミル・アブドル・ガニ(クランタン:9ゴール)-初

最優秀クラブ
ジョホール・ダルル・タジムJDT-4年連続8回目.

フェアプレー賞(最小警告数)
PJシティ-初

年間ベストゴール(サポーターの投票により決定)
ムカイリ・アジマル(スランゴール)-初

以下は、ベストゴールを受賞したムカイリ・アジマルのゴールが生まれた10月1日の第19節スランゴール対マラッカ・ユナイテッドのハイライト映像。受賞したムカイリ・アジマルのゴールは1分55秒あたりから。

年間ベストXI(サポーターの投票により決定)
監督:ナフジ・ザイン(トレンガヌ)
GK:シーハン・ハズミ(ヌグリスンビラン)
DF:アザム・アズミ(トレンガヌ)、シャールル・サアド(JDT)、シェーン・ローリー(JDT)、ラベル・コービン=オング(JDT)
MF:レアンドロ・ヴァレスケス(JDT)、アフィク・ファザイル(JDT)、マヌエル・オット(トレンガヌ)
FW:アリフ・アイマン(JDT)、ベルグソン・ダ・シルヴァ(JDT)、ファイサル・ハリム(トレンガヌ)

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