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ダービー全勝へ。熱くも冷静に、ベクトルは自分たちに向けて【J3第31節・松本戦/マッチプレビュー】

松本山雅FC(9位) vs AC長野パルセイロ(15位)

 

覚えているだろうか――。1月21日、新体制発表会。「緑色との縁は切ってきた」と元松本の大野佑哉が言えば、東京V育ちの佐古真礼は「僕は本当の緑がどんな色かわかっている」と話した。彼らを筆頭に、緑の血を交えない獅子たちさえも、ライバルへの対抗心を燃やした。

「昇格はもちろんだけど、ダービーで全勝したいと思っている」。そう口にしたのは、池ヶ谷颯斗だ。前者の「昇格」に関しては、残り8試合で昇格圏内まで勝ち点13差と、極めて厳しい状況にある。しかし、後者の「ダービー全勝」は現実味を帯びている。ここまで天皇杯県決勝とホームでのリーグ戦を終え、2戦2勝。今節のアウェイゲームを制すれば、地域リーグ時代も含めて史上初のダービー3連勝で締めくくれる。

昇格をまだ諦めてはいないが、“ダービー全勝”と“松本越え”はそれに次ぐ使命だ。オレンジのユニフォームを身にまとう以上、一度たりとも負けは許されない。

敵人は前節大敗も、戦い方に柔軟性あり

前節は互いにホームで勝ちきれなかった。長野は八戸に1-1とドロー。前々節の琉球戦に続き、先制しながらも追いつかれる展開となった。守備で踏ん張れなかったのも一因だが、髙木理己監督はあくまで攻撃に目を向ける。「もっと前を向けるし、奪った瞬間のロストも多い。我々が先に触っているのに、相手に渡して失点している。そこに目を向けない限り、失点に目を向けたところで何の解決にもならない」。

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