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原田虹輝、覚醒へ。恩師との再タッグ、ボランチで本領発揮

「攻守に迷いなくプレーできている」。その“吹っ切れた感”は、側から見ていても伝わってくる。

今季、川崎フロンターレからのレンタルを延長した原田虹輝。昨季から定位置をつかめずにいたが、先月末に髙木理己新監督が途中就任して以降、2試合連続で先発入りを果たしている。J1王者の目に留まり、高卒でプロ入りしたホープ。早くも5年目を迎えているが、ようやく本領発揮のときが来たと言えるかもしれない。

可変ポジションに挑戦も、主力定着ならず

昌平高校での活躍を経て、川崎に入団。10代の2年を過ごすも出場機会が訪れず、3年目はガイナーレ鳥取にレンタルで加わった。プロデビューを含む16試合に出場し、翌年は長野で再び武者修行へ。ボランチやトップ下を主としていたが、シュタルフ悠紀監督のもとで右サイドバックやウイングバックにコンバートされた。

攻撃面で課題を抱える右サイドに入り、得意のパスやドリブルで違いを見せる。守備でも苦手としていた球際の強度を磨き、成長を実感。時間はかかったが、リーグ戦ラスト3試合で先発を続けると、最終節に加入後初のフル出場を遂げた。

そして迎えた今季。攻守の要であり、キャプテンも務める水谷拓磨がブラウブリッツ秋田に移籍した。攻撃時はボランチ、守備時は左ウイングバックを担っていたユーティリティプレーヤーを失うと、その役割に原田が挑む。

第2節・愛媛FC戦は右ウイングバックの位置で途中出場。可変ポジションではなかったものの、進昂平の折り返しに大外で詰めてプロ初ゴールを記録する。その後は県予選も含む天皇杯で、攻撃時はボランチ、守備時は右ウイングバックの可変ポジションを担い、一定の存在感を示した。

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