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3月5日のニュース
新装のアセアン三菱電機カップ2024にはACL出場クラブの選手を招集できない可能性が浮上
ペラが新戦力の加入を発表
クダは外国籍選手8名全員を含む13名との契約を延長せず

タイでプレシーズンのトレーニングを行なっているスランゴールFCは、今年初となる対外試合でタイ2部のサムット・プラーカーンシティFCを0-6で破って勝利を挙げたというニュースが報じられています。前半はいずれもU23代表のハリス・ハイカルとムカイリ・アジマルのゴールで2-0とリードすると、後半は新加入のFWロニー・フェルナンデスが2ゴール決めるなど、タイ2部リーグで現在13位のチームを突き放して勝利しています。またそのスランゴールFCは先月末にタン前監督が辞任して以来、コーチのニザム・ジャミル氏が監督代行で指揮を取っていますが、クラブのジョハン・ハミドンCEOは新監督候補に「これまでマレーシアでの指導経験がない外国人監督」3名が最終候補に上がっていることを明らかにしています。その中には前タイ代表監督のアレシャンドレ・「マノ」・ポルキン氏の名前も挙がっています。またマレーシア人の候補はおらず、やはり新監督候補として噂に上がっていたクダ・ダルル・アマンFC監督のナフジ・ザイン氏が就任する可能性はなさそうです。なおこの他にもケニア代表監督でトルコ出身のエンギン・フィラット氏、元クウェート代表監督で現在はサウジアラビア2部ハジェルFCを指揮するクロアチア出身のロディオン・ガチャニン氏、カメルーンやタイ、ジャマイカで代表監督経験があるドイツ出身のヴィンフリート・シェーファー氏らからも監督就任希望があったものの最終候補には残らなかったことをハミドンCEOは明らかにしています。

新装のアセアン三菱電機カップ2024にはACL出場クラブの選手を招集できない可能性が浮上

東南アジア王者を決める東南アジアサッカー連盟(AFF)選手権は、そのスポンサー名から前回大会よりAFF三菱電機カップと呼ばれています。しかし今年11月に開幕する第15回大会はアセアン(ASEAN)三菱電機カップ2024と名称が変更され、これに伴い新たな大会ロゴも発表されています。

今回は11月23日から12月21日までの予定で開催されるこの大会では、東南アジア地域の10ヵ国の代表が優勝を争い、その組み合わせ抽選は5月21日にベトナムのハノイで行われるようです。しかし秋春制以降を目指すAFCの日程では、この時期はACLエリート(ACLE)とAFCカップから名称が変更されるACL2の開催時期でもあります。ACLEは11月25日から27日にグループステージ第5節が、12月2日から4日に同第6節が予定されており、またACL2は11月26日から28日までと12月2日から4日までがそれぞれグループステージ第5節と第6節となっています。

今季のACLEには昨季のマレーシアスーパーリーグチャンピオンのジョホール・ダルル・タジムFC(JDT)が、ACL2に同2位のスランゴールFCが出場します。このためACLE、ACL2と日程が重なってしまっているアセアン三菱電機カップ2024に出場するマレーシア代表は、JDTとスランゴールFCの選手以外で編成する必要がありそうです。

今年1月のアジアカップ2024に出場したマレーシア代表は、26名中JDTの選手が14名、スランゴールFCの選手は3名含まれており、代表のキム・パンゴン監督にとって代表チームの編成は頭の痛い問題になりそうです。

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この問題はマレーシアのクラブだけではなく、東南アジアの他のクラブにも影響を与えそうです。ACLEには現在開催中の2023/24シーズンのタイ1部リーグのチャンピオンも出場しますし、ACL2にはタイ1部リーグ2位の他、シンガポールのライオンシティ・セイラーズFCや、ベトナムやフィリピン1部リーグのチャンピオンも出場することから、これらの国々の代表チームは少なからず戦力ダウンすることになります。

ペラFCが続々と新戦力の加入を発表

昨季は6勝4分16敗で11位に終わったペラFCは、ブラジル出身のMFルイス・モッタの加入をクラブ公式SNSで発表しています。26歳のモッタ選手はサン・パウロ州2部のコメルシアウFC から移籍し、今季は9試合に出場して5ゴールを挙げているということです。

ペラFCは昨季からプレーするMFルチアーノ・ゴイコチェア(アルゼンチン)、MFサンディ・アフォラビ(ナイジェリア)、FWルカ・ミルノヴィッチ(セルビア)、DFイェスペル・ニホルム(フィリピン)の4名に加えて、これまでに元韓国U17代表で20歳のFWイ・テミン(韓国、同国2部釜山アイパークFCより加入)、キルギスU23代表でキャプテンを務める21歳のDMFアディレト・カヌベコフ(キルギス、同国1部FKネフチ・コチコルアタより加入)の加入を発表しています。

またペラFCはマレーシア人選手も、ジョホール・ダルル・タジムFCのセカンドチーム、JDT IIから元U23代表GKハジク・ナズリ(期限付き移籍)、PDRM FCからGKラマダン・ハミド、トレンガヌFCからMFアズファル・フィクリ、ヌグリ・スンビランFCからDFトミー・マワト、クランタン・ユナイテッドからDFアリフ・アル=ラシドが新たに加入し、マレーシア語紙ハリアン・メトロは今季のペラFCは昨季と比べて70パーセント以上の選手が入れ替わるだろうと報じていました。

クダFCは外国籍選手8名全員を含む13名との契約を延長せず

一方、昨季1は7勝2分7敗で4位となったクダ・ダルル・アマンFC(クダFC)は昨季在籍した外国籍選手8名全員の契約を延長しないことをクラブ公式SNSで発表しています。このブログで何度も取り上げているように、クダFCは4ヶ月分の未払い給料がある中で、その成績の如何にかかわらず、契約延長するだけの資金がないということなのかも知れません。

クダFCが退団を発表したのはスーパーリーグ通算74ゴールを挙げているFWイフェダヨ・オルセグン(ナイジェリア)、DFボヤン・シーゲル(セルビア、既にウズベキスタン1部ネフチ・フェルガナに加入)、1月のアジアカップ2024ではバーレーン代表としてプレーしたMFモーゼス・アテデ、MFアミールベク・ジュラボエフ(タジキスタン、FWエベネゼル・アシフアー(ガーナ)、DFアラン・ロバートソン(南アフリカ)、FWジョナタン・バロテッリ(ブラジル、既にマケドニア1部のFKマケドニヤ・ジョルチェ・ペトロフに加入)、そしてジョホール・ダルル・タジムFCへ移籍後、今季はスリ・パハンFCに期限付き移籍する元シェフィールド・ウエンズデイU21のマヌエル・イダルゴ(アルゼンチン)の8名です。

またマレーシア人選手ではクチンシティFCに加入したDFロドニー・ケルヴィンやMFミオール・ダニ・アムリン(クランタンFCからの期限付き移籍終了)、DFアズリン・アフィク(スランゴールFCからの期限付き移籍終了)、FWザルメイン・アシュラフ、MFファイザル・タリブの5名が退団することをクラブ公式SNSで発表しています。

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