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1月8日のニュース
アジアカップ2023-ブキ・ジャリル国立競技場で代表戦パブリックビューイング実施
アジアカップ2023-アジア大会2018での韓国戦勝利の再現なるか
ジョホールは2シーズンで47ゴールのフォレスティエリとの契約を更新せず
収賄疑惑で勾留のクダ州サッカー協会CEOが保釈

アジアカップ2023-ブキ・ジャリル国立競技場で代表戦パブリックビューイング実施

開幕まであと1週間を切ったAFCアジアカップ2023ですが、マレーシア政府の青年スポーツ省は、17年ぶりの出場となったマレーシア代表の全試合をブキ・ジャリル国立競技場の電光掲示板を使って観戦するパブリックビューイングを行うことを発表しています。

ハンナ・ヨー青年スポーツ相は、マレーシア代表の初戦となるヨルダン戦(マレーシア時間1月16日午前1時30分キックオフ)、2戦目となるバーレーン戦(同1月20日午後10時30分キックオフ)、そしてグループステージ最終戦となる韓国戦(同1月25日午後7時30分キックオフ)のすべての試合についてパブリックビューイングを行うことを明らかにしています。

今大会が4度目の出場となるマレーシアですが、タイ、ベトナム、インドネシアとの共同開催となった2007年大会は開催国枠で出場しており、予選を突破しての出場は1980年大会以来43年ぶりです。2022年1月にキム・パンゴン監督を迎えてからのマレーシア代表はFIFAランキングが154位から130位へ躍進したこともあり、これまで毎回グループステージ敗退に終わっていたアジアカップですが、今大会ではマレーシア代表のベスト16進出を期待する声も高まり、それを受けて青国営通信社ブルナマもアジアカップ2023特別サイトを開設するなど国を挙げての盛り上がりを見せています。

アジアカップ2023-アジア大会2018での韓国戦勝利の再現なるか

アジアカップ2023ではマレーシアは韓国と同組になっています。順当に行けば、おそらく韓国が勝利するでしょうが、実はソン・フンミン率いる韓国U23を2018年8月のアジア競技大会ではマレーシアU23が撃破しています。

奇しくも今回のアジアカップ2023と同じE組に入ったマレーシアU23と韓国U23は、グループステージ第2節で対戦しています。初戦のキルギス戦に3-1と勝利したマレーシアと、やはり初戦のバーレーン戦に6-0と圧勝していた韓国の対戦は、マレーシアが開始4分に先制しました。今アジアカップでも代表に選ばれているFWサファウィ・ラシド(ジョホール・ダルル・タジム)が、韓国GKソン・ボムグン(現湘南ベルマーレ)がペナルティエリア内で味方DFと交錯して溢れたボールを奪いそのままシュート。これが決まってマレーシアがまさかのリードを奪います。さらに韓国の猛攻に耐えた前半終了間際のロスタイムには再びサファウィ選手が韓国DFを振り切ってペナルティエリアの手前から得意の左足を振り抜いてゴール!マレーシアが2-0で前半を折り返します。

後半に入るとベンチスタートだったオーバーエイジ枠のFWソン・フンミン(現トットナム)が出場しますが、結局、韓国の反撃はFWファン・ウィジョ(現英国2部ノリッジ・シティ)の1ゴールのみ、マレーシアが逃げ切って大金星を挙げるとともに、このE組を1位で突破してベスト16に進みました。ベスト16では日本U23と対戦し、こちらは90分に上田綺世(現オランダ1部フェイノールト)がゴールを決めて、マレーシアは0-1で敗れています。(この試合については「どこでこんなに差がついた?上田綺世とサファウィ・ラシド」という記事を以前書いていますので興味があればご覧ください。)

なお、韓国U23を撃破したマレーシアU23のメンバーのうち、サファウィ・ラシドの他、FWアキヤ・ラシド、DFシャーミ・サファリ(いずれもジョホール・ダルル・タジム)、DFドミニク・タン(サバ)、そしてこの試合では出場がなかったFWファイサル・ハリム(スランゴール)が今回のアジアカップ2023に出場するマレーシア代表に選ばれています。U23とは言え、韓国戦勝利という貴重な経験を持つ選手たちにアジア競技大会2018の再現を期待したいところです。

またこの世代は、同年1月に行われたAFC U23選手権(現U23アジアカップ)2018では、グループステージではヨルダンと1-1で引き分け、サウジアラビアには1-0とこちらも金星を上げて、ベスト16に進んでいます。このベスト16では韓国に1-2で敗れており、U23選手権の雪辱をアジア競技大会で晴らした形にもなっています。なおこのAFCU23選手権出場メンバーからには、アジア競技大会で韓国を撃破した4選手に加えてGKシーハン・ハズミ、DFマシュー・ディビーズ、MFシャマー・クティ・アバ(いずれもジョホール・ダルル・タジム)がアジアカップ2023に出場します。

AFC U23選手権、アジア競技大会の両大会でU23代表の監督を務めたオン・キムスイ現サバFC監督は、アジアの強豪との対戦を重ねたこの選手たちの経験が今回のアジアカップ2023では生きるだろうと話し、A代表でもレギュラーとなっているGKシーハン、DFタン、DFディビーズ、FWアキヤらの選手が重要な役割を果たすと予想しています。

ジョホールは2シーズンで47ゴールのフォレスティエリとの契約を更新せず

チームの財政再建中のジョホール・ダルル・タジムは、クラブ公式SNSでアルゼンチン出身のFWフェルナンド・フォレスティエリとの契約を更新しないことを発表しています。33歳のフォレスティエリ選手はセリエAのウディネーゼや英国2部のシェフィールド・ウェンズデイなどでのプレーを経て、2022年にジョホールに加入すると、過去2シーズンで69試合に出場し、47ゴール21アシストを記録し、チームの2季連続の国内三冠達成に大いに貢献しています。

2023年シーズン終了後に、30-40%の資金削減と財政再建を行うことを発表したジョホールは、リーグ優勝監督のエステバン・ソラリ監督が退任し、外国籍選手ではレアンドロ・ヴァレスケスやジオゴが、またマレーシア人選手ではいずれも代表経験があるアイディル・ザフアン、S・クラナラン、ハズワン・バクリ、アダム・ノー・アズリンらとの契約を更新しなかった他、複数の主力選手がスーパーリーグの他のクラブへ期限付き移籍すると言われています。

収賄疑惑で勾留のクダ州サッカー協会CEOが保釈

クダ州サッカー協会(KFA)は、マレーシア汚職摘発委員会MACCが勾留していズルキフリ・チェ・ハロンCEOが保釈されたことを発表しています。

ズルキフリCEOは別のKFA関係者1名やコンサルタント会社関係者2名とともに、2020年に600万リンギ(およそ1億8000万円)を超える収賄があった容疑で1月4日にMACCが勾留していました。なおこの600万リンギ超の金額はKFAの口座に振り込まれていたことをMACCが発表していました。

KFAのイブラヒム・イスマイル広報部長は、2020年から現職のズルキフリCEOはMACCの捜査の参考人として呼ばれており、MACCの事情聴取に答えた後、他の3名とともに保釈金を支払った上で、1月6日に釈放されたことも明らかにしています。またイブラヒム広報部長は、KFAはクダ州政府が行うプロジェクトや企業の寄付などによる州政府の収入とは無関係であり、収賄疑惑を善明的に否定すると述べています。

今回の収賄事件は、クダ州内にある5つの貯水池の維持管理と運営などの契約をクダ州政府から請け負うことを望んだ企業から支払われた成功報酬との疑いがかかっています。

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