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10月10日のニュース
戦闘の余波はサッカーにも-パレスチナがムルデカ大会出場辞退

戦闘の余波はサッカーにも-パレスチナがムルデカ大会出場辞退

1957年に当時のマラヤ連邦が英国から独立したことを記念して第1回大会が開催されたムルデカ大会。ムルデカとはマレーシア語で「独立」を表す。2013年以来10年ぶりの開催となった今回のムルデカ大会は、10月のFIFA国際マッチデー期間を利用して開催されますが、このムルデカ大会に出場予定だったパレスチナが出場辞退を正式に表明しています。

10月7日早朝にパレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスが、イスラエルに対して始めた大規模攻撃に関連して、双方で計1千人を超える死者が出ています。当然のことながらサッカー云々という事態ではありませんが、イスラエルが加盟している欧州サッカー連盟(UEFA)は8日、イスラエルでの試合開催に関して、全ての試合を延期し、新たな日程は今後決定されることを発表しています。 延期される試合は、ユーロ2024予選10月12日のイスラエル代表対スイス代表、U-21欧州選手権2025年大会予選10月12日のイスラエルU21代表対エストニアU21代表、10月17日のイスラエルvsドイツなどです。

一方、アジアサッカー連盟(AFC)に加盟しているパレスチナ代表は、10月13日から始まるムルデカ大会でタジキスタン代表と対戦、さらに10月17日には決勝戦、あるいは3位決定戦でマレーシア代表あるいはインド代表との対戦が予定されていました。しかし、戦闘が続く現在の状況では安全にパレスチナを出国できないことから正式に大会出場辞退を表明しています。

今回が第42回大会となるムルデカ大会ですが、当初は開催国マレーシア、インド、パレスチナ、ヨルダンの4カ国が出場することが発表されましたが、今年7月に行われたFIFAワールドカップ2026年大会アジア予選の組み合わせ抽選の結果、パススチナとヨルダンがオーストラリア、モルジブ対バングラデシュの勝者とともに予選I組に入ったことから、ヨルダンが出場辞退し、代わりにタジキスタンが出場することになった経緯もあります。

タジキスタンが出場し4カ国出場となった今回のムルデカ大会は、10月13日にはパレスチナ代表対タジキスタン代表、マレーシア代表対インド代表の2試合が行われ、両試合の勝者は10月17日の決勝へ進出し、敗者は同日の3位決定戦に回る、というのが当初の大会形式でした。しかし出場国が3カ国になったことを受けて大会日程の変更が危ぶまれる中、マレーシアサッカー協会(FAM)は本日、公式サイト上にムルデカ大会の形式は変更しないことを発表しています。

この発表によると、マレーシア代表は予定通り10月13日にクアラ・ルンプールのブキ・ジャリル国立競技場でインド代表と対戦する一方で、タジキスタン代表は「不戦勝」となり、10月17日の決勝戦への出場権を獲得、決勝では同じブキ・ジャリル競技場でマレーシア代表とインド代表の試合の勝者と対戦することが決定されたということです。

この決定により、10月13日はマレーシア代表対インド代表の1試合のみが行われ、10月17日も決勝戦のみが行われることとなりました。なおFAMによると、パレスチナ代表による出場辞退から代替出場チームを見つけるには時間的制約があることから、インド代表、タジキスタン代表の関係者との協議を行い、今回発表された変速試合日程は今回のムルデカ大会参加国の間で合意された内容に基づくものであるということです。

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