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4月25日のニュース
東南アジア競技大会出場のU22代表候補25名が発表
6月の代表戦はトレンガヌ州で開催
不振のクランタンが外国籍選手2名を含む3選手と契約解除
タイリーグで結果が出ないサファウィ・ラシドはマレーシアに復帰か

ラマダン(イスラム教の断食月)が明けるのが4月21日なのか22日なのかが決まらず、急遽、マレーシアのアンワール首相は4月21日を国民の祝日とすることを発表しました。太陰暦を採用するイスラム教は新月が月の始まりで、断食月を終えるためには、翌月の始まりである新月が「目視」できることが条件になります。結局、断食月が明けるのは4月22日となることが正式に発表され、22日の針ラヤと翌23日が国民の祝日となり、24日も振替の祝日で結局、昨日まで4連休となりました。この断食月明けのお祝い「ハリラヤ(ハリラヤ・アイディルフィトリ)」はイスラム教徒にとっては重要なお祝いのため、先週末はスーパーリーグも試合がなく、次節第10節は4月26日から28日にかけて開催されます。
このブログも前回の更新は4月20日でしたので、この4日間に溜まったニュースを一気に紹介します。

東南アジア競技大会出場のU22代表候補25名が発表

マレーシアサッカー協会FAMは公式サイトで、来月5月に開催される東南アジア競技大会通称シーゲームズの男子サッカーに出場するU22代表候補25名を発表しています。U22代表は、先月3月にシンガポールで開催されたマーライオンカップでカンボジア代表と香港代表を破って優勝していますが、U22代表のE・エラヴァラサン監督は、その優勝メンバーの大半を今回の合宿に招集しています。

カンボジアで開催される今回のシーゲームズでマレーシアは、大会2連覇中のベトナム、通算16回優勝のタイが揃った「死の組」B組に入っており、シンガポール、ラオスとともにグループステージを戦い、まずは上位2位以内に入って準決勝進出を目指します。なお男子サッカーは、5月5日に開幕するシーゲームに先立ち、4月29日から競技が始まるため、マレーシアは5月2日にカンボジアのプノンペンに入り、ラオス戦(5月3日)、タイ戦(5月6日)、ベトナム戦(5月8日)、シンガポール戦(5月11日)という順で各チームと対戦します。

2011年のインドネシア大会以来の金メダル獲得を目指すマレーシアですが、今回の代表にはA代表でもプレー経験があるムカイリ・アジマルがキャプテンとして加わることも発表されています。マーライオンカップには体調不良のため参加できなかったムカイリ選手が加わることで、12年ぶりの金メダルへの期待は高まっています。

氏名 年齢 所属
FW シャヒール・バシャー 22 SEL
MF アリフ・イズワン・ユスラン 19 SEL
DF  V・ルヴェンティラン 22 SEL
DF  ハリス・ハイカル 21 SEL
DF  ジクリ・カリリ 21 SEL
MF ムカイリ・アジマル 22 SEL
DF ファクルル・ファリーズ・アイディ 20 SEL II
DR アザム・アズミ 22 TRE
DF  サフワン・マズラン 21 TRE
DF ウバイドラー・シャムスル・ファジリ 20 TRE
GK  ラーディアズリ・ラハリム 22 TRE
FW  ムスリフディン・アティク・マット・ザイド 22 TRE II
MF ナジムディン・アクマル 19 JDT II
MF  ファーガス・ティアニー 20 JDT II
FW ダリル・シャム 21 JDT II
MF アダム・ファルハン 19 JDT II
FW.  ハキミ・アジム・ロスリ 20 KLC
FW T・サラヴァナン 22 KLC
DF ナズウィン・モハマド・サレー 22 KLC
GK アジム・アル・アミン・カマルディン 22 KLC
FW.  アイマン・アフィフ 22 KDA
DF  アズリン・アフィク 21 KDA
FW  ザルミエン・アシュラフ 21 KDA
GK シーク・イズハン・ナズレル 21 NSE
MF シャキミ・カリム 22 NSE
所属はSEL-スランゴール、SEL II-スランゴール2、TRE-トレンガヌ、TRE II-トレンガヌII、JDT II~ジョホールII、KLC-KLシティ、KDA-クダ、NSE-ヌグリスンビラン。

6月の代表戦はトレンガヌ州で開催

マレーシアサッカー協会FAMは、6月のFIFA国際マッチカレンダー(FIFAカレンダー)に行われる国際親善試合2試合を、トレンガヌFCのホームであるトレンガヌ州のスルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアムで開催することを発表しています。直近のFIFAランキング138位のマレーシアが今回の対戦するはソロモン諸島(FIFAランキング134位)とイエメン(同157位)の2チームです。なおソロモン諸島戦は6月15日または16日、イエメン戦は6月20日に予定され、チケットは大人が30リンギ(およそ910円)となることも発表されています。

マレーシア代表はクアラルンプールのブキ・ジャリル国立競技場をホームとして試合を行うのが常ですが、現在は芝の張り替えを含めた改修工事中で使用できず、3月のFIFAカレンダーではジョホールのホーム、スルタン・イブラヒムスタジアムで香港、トルクメニスタンと対戦し、いずれも勝利しています。なおマレー半島東海岸に面するトレンガヌ州ですが、東海岸での開催はスリ・パハンのホームでパハン州のダルル・マクモルスタジアムで2013年3月26日に行われた国際親善試合パレスチナ戦以来、10年ぶりとなります。

不振のクランタンが外国籍選手2名を含む3選手と契約解除

第9節を終えて1勝1分7敗と13位に低迷するクランタンは、外国籍選手2名を含む3選手との契約を解除したことを公式Facebookで発表しています。契約解除となったのは、昨季はジョホールでプレーし、今季からクランタンでプレーする元フィリピン代表DFカルリ・デ・ムルガ、昨季はペナンでプレーし、今季からクランタンでプレーするDFクリスティアン・ロンティーニ、そしてやはり今季からクランタンでプレーするFWシャフィク・シャハルディンの3選手です。

今季の記録は、デ・ムルガ選手は6試合出場(先発6試合)、ロンティーニ選手は5試合出場(先発5試合)、シャフィク選手は1試合出場(先発1試合)となっています。なお、マレーシアの今季2度目のトランスファーウィンドウは7月5日から8月1日までで、それまでは新たな選手の登録はできません。

タイリーグで結果が出ないサファウィ・ラシドはマレーシアに復帰か

所属するジョホールでは試合出場機会が減少したことから、出場機会を求めて今年1月にタイ1部リーグのラーチャブリーFCへ期限付き移籍した代表FWサファウィ・ラシドですが、今季はここまで11試合出場も出場時間は575分、さらに1ゴール0アシストと、目立った成績を残せていません。ほぼ同時期にチェコ1部のFKヤブロネツからブリーラム・ユナイテッドへ移籍した代表DFディオン・コールズが12試合出場、出場時間993分と主力として活躍しているのと比べても、その差は明らかです。

そんなサファウィ選手について、今年5月31日となっている期限付き移籍期間終了後には、マレーシアへ戻ってプレーするのではないかという噂が広がっていますが、所属するジョホール・ダルル・タジムJDTのオーナーでジョホール州皇太子トゥンク・イスマイル殿下から飛び出した発言が、その噂の信憑性を高めていると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。

マレーシアスポーツ記者協会(SAM)のメンバーと懇談したイスマイル殿下は、サファウィ選手と直接話したことを明らかにし、その上でサファウィ選手は明言した訳ではないとしながらも、サファウィ選手がラーチャブリーFCでのプレーに「馴染めていない」ように感じられると述べています。またその一方で、期限付き移籍はサファウィ選手自身が望んだことだとして、現在はその動向を注意深く見守っているところだと説明しています。

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2018年、2019年と2年連続でリーグMVPを獲得したサファウィ選手は、2020年10月にJDTのリーグ7連覇(当時)に貢献した後、ポルトガル1部のポルティモネンセSCに期限付き移籍しました。しかしベンチ入りする機会はあったもののトップチームでの出場はなく、U23リーグでもわずか1試合出場と振るわず、わずか2ヶ月後の12月に、1年間の予定だった期限付き移籍期間を切り上げてマレーシアに戻り、この移籍は大失敗だったと考えられています。さらにコロナ禍の中で行われた2020年シーズンからトップチームに昇格したアリフ・アイマンとのポジション争いに敗れると、2021年、2022年と2年連続でリーグMVPを獲得したアイマン選手に対して、サファウィ選手は2021年は16試合出場(出場時間581分)、2022年は13試合出場(出場時間240分)と出場機会が激減していました。

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