ボラセパマレーシアJP

4月10日のニュース
今年9月の日本代表戦は実現せず
サッカー協会がMFLにケランタンのチェ監督の「休養」問題について事情聴取を求める
断食中に平常通りプレーすることに問題はない-サファウィ・ラシド
ルクマン・ハキムがついにアイスランドで公式戦デビュー

今年9月の日本代表戦は実現せず

マレーシアサッカー協会FAMのハミディン・アミン会長は、今年9月のFIFA国際マッチデーカレンダー(FIFAカレンダー)で日本代表との対戦が実現しなかったことを明らかにしています。マレーシアの通信社ブルナマによると、FAMは日本サッカー協会JFAからは他の試合があり、対戦が困難であるという返事を最近、受け取ったということです。

その一方でハミディン会長は、9月のFIFAカレンダーではクウェート、中国、台湾の3カ国がマレーシア代表との対戦に関心を示しているとも話し、マレーシア代表は国外での試合を希望していることから、対戦相手が中国と台湾となる可能性が高いと述べていますが、最終決定はキム・パンゴン監督次第となるとしています。

さらにハミディン会長は、来年1月に開幕するAFC選手権アジアカップ直前に代表チームが大会開催地のドーハで10日間の合宿を行ってから、そのまま大会に臨む予定であることも明らかにしています。 なおマレーシアは、東南アジア4ヵ国が共同開催した2007年大会での出場を除くと、クウェートで開催された1980年大会以来、43年ぶりのアジアカップ出場を決めています。

*****

日本代表の対戦が実現しなかったのは残念ですが、今年はW杯2026年大会の予選も始まるので、またそこで対戦があるかもしれません。ちなみにマレーシアが日本代表と最後に対戦したのは2004年2月7日のキリンチャレンジカップ2004で、このときはカシマサッカースタジアムでジーコ監督率いる日本代表を相手に小笠原満男、宮本恒靖、山田暢久そして遠藤保仁選手のゴールで4-0で敗れています。

サッカー協会がMFLにケランタンのチェ監督の「休養」問題について事情聴取を求める

今季開幕から不振のクランタンは、今年1月に就任したばかりの元韓国代表のチェ・モンシク監督を「休養」させましたが、この直後からチェ監督の代理人が過去2ヶ月分の給料が未払いとなっていることや、選手たちが満足な食事を与えられていないといった告発をSNSに投稿し、チームはこれを全面否定し、逆にチームを貶めようとする悪意のある投稿だと非難する泥試合になっています。またチェ監督の代理人は、給料未払いなどの状況を国際サッカー連盟(FIFA)にも訴える用意があるとしています。

この状況についてマレーシアサッカー協会FAMのハミディン・アミン会長は、マレーシアのイメージを損なう可能性があるとして、マレーシアスーパーリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグ(MFL)に対して、ケランタンに事情聴取を行うように依頼したことを明らかにしています。「FAMとして、現時点では問題解決のために介入する予定はないが、事実の誤認を避けるためにもMFLにはクランタンからの状況説明を受けるように要求した。MFLからは正式な発表があるはずで、そ子で何らかの違反行為があれば、MFLの規定に基づいた処分も追って発表になるだろう。」とSNSで誤解が広がらないようにするための指示を行なったと述べています。

今季1部のスーパーリーグに昇格したクランタンは、第7節までで1勝1分5敗と14チーム中13位と不振を極め、現役時代にはJリーグの大分でもプレーしたチェ監督は、今季スーパーリーグで「休養」となった最初の監督となりました。なお、ケランタンのオーナーであるノリザム・トゥキマン氏は、チェ監督「休養」の理由として、開幕からのチームの不振に加えて、チェ監督と選手やコーチとの間のコミュニケーションの難しさを挙げ、チームの決定の正当性を主張しています。

断食中に平常通りプレーすることに問題はない-サファウィ・ラシド

3月23日から始まったラマダン(イスラム教の断食月)は1ヶ月間続きますが、このラマダン中はマレーシアスーパーリーグのキックオフはムスリム(イスラム教徒)が住民の大半を占めるマレー半島部では22時となります。これは1日5回の礼拝の義務があるムスリムに、夜の礼拝(イシャー)と夜明けの礼拝(ファジュル)の間に行うラマダン限定の「タラウィー」と呼ばれる礼拝が加わることから、キックオフの時間をこの礼拝後にするための措置です。この時期のマレー半島部だと19時20分前後となる日没で1日の断食が開けますが、キックオフが22時であれば、断食明けの食事を取り、タラウィーの礼拝を行なってからの試合となります。

しかしイスラム教徒が少数派の隣国タイでは、ラマダン中もキックオフの時間が変更になることはないようです。今季からタイ1部のラーチャブリーFCでプレーするサファウィ・ラシドがイスラム教国でないタイでのラマダンについて、ブリタハリアンのインタビューに答えています。「タイでも断食自体は問題はないが、チーム練習は断食中の夕方に、また試合も夜に行われるのかなり疲れる。しかし、プロ選手としてこの状況を受け入れなければならず、特に試合当日は十分で適切な栄養を摂取する必要がある。」と話したサファウィ選手は、日の出とともに始まる断食の前の食事スフールと断食明けの食事イフタール、そして軽めのワークアウトで試合に向けた準備をしていると説明しています。

*****

ムスリムのアスリートにとってラマダンは避けて通れない問題ですが、前述のようにマレーシア国内リーグでは、選手のパフォーマンスに支障を起こさないようにとの配慮がありますが、22時キックオフの試合は、スタジアムで観戦するサポーターにとっては、次の日に仕事がある平日開催だと試合後に帰宅すると日付が変わっており、なかなか厳しいものがあります。

ルクマン・ハキムがついにアイスランドで公式戦デビュー

ルクマン・ハキムがベルギー1部KVコルトレイクと契約を結んだのは2019年、彼が17歳の時でした。チームのオーナーが英国2部カーディフシティなども所有するマレーシア人の実業家ヴィンセント・タン氏だったこともあり、5年契約という大型契約でしたが、チームでは機会に恵まれず、今季はアイスランド1部のUMFニャルズヴィークへ期限付き移籍しています。そのルクマン選手が4月8日に行われたアイスランドカップの2回戦、オーグナブリック・コーパヴォグルで先発し、60分間プレーしたとマレー語紙のブリタ・ハリアンが報じています。

移籍後初出場が初先発となったルクマン選手ですが、ゴールは挙げられなかったもの、アシスト1を記録しているということです。ブリタ・ハリアンの記事では労働許可証の取得が遅れたことがこれまで公式戦に出場がなかった理由だと説明されています。先月行われたプレシーズンの試合では、ルクマン選手は先発して 2 ゴールを決めており、マレーシア人サポーターの間では公式戦出場の期待が高まっていました。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ