ボラセパマレーシアJP

タン代表監督はアジアカップ予選に向けて十分な準備期間を求める-選手は準備期間不足が敗因と指摘

タン代表監督はアジアカップ予選に向けて十分な準備期間を求める

スズキカップ2020ではグループステージ敗退に終わったマレーシア代表ですが、現場の声も少しずつですが報じられ始めています。そんな中、タン・チェンホー監督は、その原因を準備期間不足と分析しているとスポーツ専門サイトのスタジアムアストロが報じています。

今大会の総括としてタン代表監督からはマレーシアサッカー協会FAMに詳細な報告書が提出されることになっていますが、その中では来年6月に予定されているAFC選手権アジアカップ2023年大会最終予選に向けて選手を早めに招集し、練習試合の日程も速やかに確定させるべきだという提言が含まれるようです.

「国際マッチデー期間には代表チームにの日程を優先させることはFAMとMリーグを運営するMFLとの間の同意事項であり、これに基づき、練習試合の日程作成と代表合宿の早めの開催が必要になる。(アジアカップ最終予選までの)6ヶ月はあっという間に過ぎてしまうので、最終予選突破のためのベストチームを直ちに編成する必要がある。」とタン代表監督は述べています。

******

FIFAマッチデー期間とは言えマレーシアカップを中断して代表チームは10月の中東遠征を行いましたが、その理由の一つに、9月の国際マッチデー期間(8月30日から9月7日)に国内リーグの日程を優先してリーグ戦を開催し、代表合宿を行わなかったことがあります。しかも10月の中東遠征も「見えない手」の影響があったのかなかったかJDTの選手を中心にタン監督が臨んだ選手全員を招集できたわけではなく、結果として、この10月の中東合宿がスズキカップ2020の準備となったのかどうかを問われれば、その効果は限定的だったように思えます。

選手は準備期間不足が敗因と指摘

タン代表監督に続いてスズキカップ2020に関して発言したのがFWファイサル・ハリム(トレンガヌFC)です。代表チームが12月3日に大会開催地のシンガポールへ入国した際に行われた新型コロナ検査でファイサル選手は陽性反応を示して10日間の隔離を義務付けられ、グループステージのラオス戦、カンボジア戦、ベトナム戦には出場できず、出場可能となったのはグループステージ最終戦インドネシア戦のみでした。

スポーツ専門サイトスタジアムアストロの取材に対して失望感を隠さずに応じたファイサル選手は、大会前の準備の失敗が敗因だったと認めた一方で、代表チームに起こっていた状況を知らずに批判を受けるのは公平ではないと述べています。

「初戦までの6日間しか準備期間がなかったチームが成功するはずはなく、我々選手は魔法使いでもない。マレーシアカップ敗退後の休暇を返上して代表のために全力を尽くすことを誓った自分としては、今回の敗戦は残念なだけでなく受け入れることが難しい。」とファイサル選手が述べるように、24名と発表されたスズキカップ2020出場の代表は国内組全員21名が揃ったのが12月1日、しかも海外組2名は12月3日に現地合流する中、初戦となった12月6日のラオス戦に臨みました。しかしもう1人の海外組でデンマーク1部FCミッティランでプレーするディオン・クールズに至ってはインドネシア戦直前の12月16日にシンガポール入りと、全24名が揃ったのがすでに3試合を終えた12月16日ではファイサル選手の指摘を受けるまでもなく準備不足は明らかでした。

またわざわざデンマークから参戦し、インドネシア戦のみ出場となったクールズ選手は自身のインスタグラムに投稿し、今回の結果については早く忘れ、次の機会にはより強くなってチームで臨みたいと述べています。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ