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ベルギー2部KMSKデインズ、ベトナムのPVFアカデミーとパートナーシップ締結

ベルギー2部KMSKデインズ(KMSK Deinze)は7月29日、ベトナム最大級のアカデミー組織であるVietnam Football Talents Promotion Company Ltd. (PVF)との間で、アカデミーの選手育成をメインとしたパートナーシップを締結し、ベトナム・ベルギー間において業務連携していくことを発表した。

KMSKデインズは2022年5月に白石尚久監督の就任を発表してから、さらにプロフェッショナルなチームを構築すべく取り組んできた。その中でもアカデミー組織の強化は重要な要素の一つであり、この度オーナーであるACAフットボール・パートナーズ(ACAFP)のグローバルネットワークを介してPVFとのパートナーシップが実現。

PVFはベトナムの紅河デルタ地方フンイエン省に位置するトップレベルのアカデミーであり、AFCが定める「エリートユースアカデミー」において星3つの評価を獲得している。才能ある若手選手をベトナムのプロリーグであるV-Leagueに輩出することを目的としており、今までに数多くの選手やコーチをトプクラブのみならず代表チームにも送り出してきた。

今回のパートナーシップにおいては、KMSKデインズがPVFに所属する15〜17歳の選手を対象にベトナムでセレクションを行い、選ばれた選手は2022年10月を目処にベルギーに渡欧、デインズにてインターンシップを行う。デインズが東南アジアの若手選手に夢を叶える機会を提供することによってベトナムの選手がピッチ内外で経験を積み、またデインズの知名度をベトナム国内で高めるなど、双方にとってのメリットの創出を目指す。今回の取り組みに関して両者はそのプロセスを記録し、近日中に選手たちの挑戦を公開予定。

Photo:ACAFP

■PVFについて

PVFは2008年に設立されたベトナムトップレベルのサッカーアカデミー。フンイエン省に位置し、6つのトレーニングフィールド、メインスタジアム、ジム、プール、8階建ての寮を備えた近代的な施設を有する。現在は12歳から19歳までの約160人の選手が在籍し、全国の選手権に出場、多くのタイトルを獲得。V-League 2に所属するフォーヒエンFCに在籍する31選手のうち29選手はPVFが育成した選手。2022シーズンにはリーグ最年少選手を起用したチームであり、若手選手が多くレギュラー起用されている。またPVF出身の選手やコーチはベトナム代表チームに招聘されることも多
い。PVFは全国の選手権開催地としても機能しており、フォーヒエンのホームスタジアムとしても運営を行っている。

■KMSK デインズ (KMSK Deinze) について

1926年に設立されたベルギープロリーグ2部所属の歴史あるサッカークラブ。ホームタウンであるデインズ市は約4万5千人の人口を抱え、東フランダース地域にある富裕層が多く住む地域として知られている。2019-20シーズンにベルギープロリーグ2部への昇格を果たし、2021-22シーズンは4位(8クラブ中)でシーズン終了。新スタジアム建設計画を発表するなど急成長を遂げているクラブ。2022年2月よりACA Football Partnersがオーナーとなり、グローバルレベルでの業務提携も積極的に進めながら、ビジネス及びスポーツ面でのさらなる発展を目指す。

■ACA Football Partners について

シンガポールを拠点とし、アジア発のマルチクラブオーナーシップを企図するサッカー事業会社で、投資ファンドの組成・運用を中核事業とするACAグループの一員。ACAFPのミッションである「スポーツの潜在価値を引き出す」に賛同した、プロフェッショナルな人材が運営メンバーとしてチームへ参画している。2022年よりベルギープロリーグ2部所属のKMSKデインズをコアクラブに据え、本格的な活動を開始。今後は同ミッションに賛同するパートナークラブと資本業務提携を複数進め、従来の枠にとらわれることなく事業拡大の可能性を模索し、フットボールビジネスの発展にグローバルに貢献していく方針。

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