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移籍情報|フィリピン代表GKパトリック・デイトがスタリオン・ラグーナに移籍加入

昨シーズン限りでトップチームの活動を休止したダヴァオ・アギラス・ベルマーレに所属していたフィリピン代表GKパトリック・デイトが、フィリピンプレミアリーグのスタリオン・ラグーナに移籍加入する模様だ。

DUGOUT PHILIPPINES が30日付の記事で加入の可能性を報じていたが、31日にクラブが発表したメンバーリストにデイトの名前も記されており、移籍加入は事実のようだ。

photo by theazkals.com

デイトはフィリピン・マニラ出身のゴールキーパーで、海外出身のフィリピンハーフ選手たちが大半を占める代表チームの中では、数少ないフィリピン国内の育成組織で育ったホームグロウンプレーヤーのひとり。

グリーン・アーチャーズ・ユナイテッドやグローバル・セブでプレーしていた2014年にフル代表デビューを果たし、ニール・エザリッジ(カーディフ・シティ)やローランド・ミューラー(セレス・ネグロス)らと共にフィリピン代表のゴールマウスに立ち続けている。

グローバル・セブでの長期に渡る給料の未払い騒動に見切りをつけて、2018年シーズン途中にダヴァオ・アギラスに移籍を果たしたが、今度は湘南ベルマーレと提携したダヴァオ・アギラスが突如として活動を休止したため、デイトは所属先を失なっていた。

エザリッジとミカエル・ファルケスガール(バンコク・ユナイテッド)に次ぐ第3GKとして、デイトはAFFスズキカップ2018のフィリピン代表メンバーに入り、ハノイで行なわれた準決勝セカンドレグのベトナム戦で先発出場している。大会終了後に古傷の指の手術に踏み切ったことで、アジアカップ2019のメンバーからは外れていた。

(C) stallion laguna fc

デイトが加入するスタリオン・ラグーナは、2002年に活動を始めたフィリピンの小規模クラブチームで、これまでリーグでも1、2を争う超低予算運営をすることで有名。完全プロ化の旧フィリピンフットボールリーグへの参戦も危ぶまれていたが、所属選手の人件費を切り詰めて参戦を継続した。

今年からフィリピンプレミアリーグとしてリニューアル開催されることで、プロ、セミプロ、アマチュアクラブが混在するリーグとなるため、スタリオンはいち早くセミプロクラブとして活動することを表明。その結果、プロ契約していた10名以上の選手が放出されている。

おそらくデイトの契約条件は、グローバルやダヴァオでのそれからは相当低くなっていると思われる。現役代表ゴールキーパーであってもセミプロクラブでのプレーを余儀なくされている状況なのだ。

この状況を招いた旧フィリピンフットボールリーグの失敗と、ダヴァオ・アギラス・ベルマーレの活動休止の決定は、デイトを含む多くのホームグロウンプレーヤーの生活に深刻な影響を及ぼしている。

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