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移籍情報|フィリピン代表DFマルコ・カサンブレがタイのチャイナートFCに移籍加入

タイのサイアムスポーツは22日、フィリピンリーグのダヴァオ・アギラスに所属していたフィリピン代表DFマルコ・カサンブレが、タイ1部(T1)リーグのチャイナート・ホーンビルFCに移籍加入したと報じた。マルコ・カサンブレはすでにチームに合流している。

カサンブレはフィリピン・ケソン市出身のフィリピン人で、フィリピンの年代別代表に度々選出されてきた期待のホームグロウンプレーヤー。2015年からグローバル(現グローバル・セブ)で、2018年7月からダヴァオ・アギラスでプレーした左利きのセンターバックだ。フル代表でも1試合に出場している。

所属していたグローバルが財政上の問題により主力選手たちが流出したことで、カサンブレも昨年のシーズン途中にダヴァオ・アギラスに移籍したものの、今度はダヴァオ・アギラスが突如活動を休止したため、所属先を海外に求め、テスト参加を経ての移籍加入を果たしている。

海外出身のフィリピンハーフ選手が、フル代表やU-23代表メンバーの大半を占める中で、カサンブルは数少ない純粋なフィリピン人選手として、FWジョヴィン・ベティク(カヤ・イロイロ)やDFアマニ・アギナルド(セレス・ネグロス)らと共に、将来を嘱望されている選手だ。

(C) chainat hornbill fc

タイ1部(T1)リーグに所属するチャイナート・ホーンビルは、タイのチャイナート県を本拠地とする2009年に設立された新興クラブ。2012年に1部昇格を果たしたが2016年に17位に沈み2部に降格。しかし2017年に2部で優勝して1部に返り咲き、2018年シーズンは13位で1部残留を果たしている。

フィリピン国内のリーグは、2017年から始まったフィリピンフットボールリーグが、性急なプロ化とホームタウン制度の採用による参戦コストの高騰などを理由にクラブの撤退が相次ぎ、また参戦したクラブも給料の未払いなど財政的な問題が頻発していた。

逆にフィリピンフットボールリーグの開幕と同時に参戦を始めたダヴァオ・アギラスは、今年からリニューアル開催されるフィリピンプレミアリーグへの参戦を拒否。カサンブレを含む多くの所属選手が行き場を失っている。

カサンブレはまだ20歳と若く、フル代表にも定着していないことから、タイやマレーシアのクラブからダイレクトオファーを得ることは難しい状況だったため、自分自身を売り込むためにテスト参加していた。このカサンブレの契約が決まったことで、今後はフィリピンの若手選手たちによるテスト参加が増加するものと思われる。

photo from chainat hornbill fc official facebook

マルコ・カサンブレのような選手が、東南アジアで最もハイレベルなタイの1部リーグで経験を積み、やがてフィリピンサッカー界を牽引するような選手に成長することを願ってやまない。

フットボール・フィリピンでは、フィリピン代表クラスの選手、日系フィリピンハーフ選手やフィリピンでプレーしていた日本人選手たちの移籍加入情報をお届けしていく予定だ。

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