ボラセパマレーシアJP

AFCチャンピオンズリーグ2023/24
グループステージI組第4節-ジョホールが2位蔚山現代に勝利し勝点で並ぶ、首位の川崎は4連勝を飾る

AFCチャンピオンズリーグ(ACL)I組第4節が行われ、ジョホール・ダルル・タジムFCが10月29日にKリーグ2連覇を達成したばかりの蔚山現代FC(韓国)を2-1で破っています。

10月24日のACL第3節ではアウェイでこの蔚山現代に1-3で敗れ、現在1勝2敗のジョホールはノックアウトステージ進出のためにはこれ以上負けられません。それもあってかジョホールのエステバン・ソラリ監督は、今季のACLでは初めてとなるベルグソン・ダ・シルヴァ、フェルナンド・フォレスティエリ、ヘベルチ・フェルナンデスのFW3選手を同時に起用しています。また左サイドバックにはスペイン出身のフィリピン代表DFオスカル・アリバス、センターバックにはやはりスペイン出身のインドネシア代表DFジョルディ・アマト、さらに今季はACL要員のような使われ方のオーストラリア出身センターバックのシェーン・ローリーとこの試合では先発で外国籍枠6名を全て使っています。しかも残る先発5名中4名は先日発表になったマレーシア代表メンバーで、この試合に必勝の意図が感じられる布陣です。(以下はこの試合の両チームの先発XI)

試合はホームのジョホールが試合開始から積極的に攻めて先制点を狙います。開始直後にはオスカル・アリバスの左サイドからのクロスにベルグソン・ダ・シルヴァが頭で合わせたボールをゴールポストの上を超え、9分にはフェルナンド・フォレスティエリのシュートがゴールポストに当たるなど、蔚山ゴールを脅かします。

一方の蔚山は、ホームでのジョホール戦で2ゴールを挙げたMFグスタフ・ルドヴィグソンがケガでベンチ外となったこともあってか守勢にまわる場面が多くみられましたが、30分頃からは徐々にペースを上げ始めます。

しかしジョホールも攻撃の手は緩めず、35分にはアリフ・アイマントのパス交換から右サイドでフリーになったヘベルチ・フェルナンデスが、40分にはそのヘベルチ選手からのパスを受けたベルグソン選手がいずれもシュートを放ちますがゴールには至りません。

しかし前半終了間際、中央でフリーとなっていたヘベルチ選手がアフィク・ファザイルからのパスを胸で受けるとそこから狙い澄ましたミドルシュートを放ちますが、このシュートは蔚山GK趙賢祐(チョ・ヒョヌ)の指先に触れて角度が変わりゴールポストに当たります。この試合では既に2度シュートがゴールポストに弾かれていたジョホールですが、このシュートはゴールポストに当たって蔚山ゴールに転がり込み、ジョホールが待望の先制点を奪います。

前半を1-0で折り返したジョホールですが、後半の68分には左サイドのMFヴァレリ・カザイシュヴィリからのパスを、一瞬の隙をついてDFラインを抜け出した江坂任選手に決められて、蔚山に同点に追いつかれます。

この試合に引き分けでもノックアウトステージ突破に赤信号が灯るジョホールのソラリ監督は勝負に出ます。85分にMFアフィク・ファザイルに代えて4人目のアタッカーとなるFWアキヤ・ラシドを投入して、攻撃の手札を増やすと、そのわずか2分後にはこれが功を奏します。右サイドでフリーキックを得た蔚山は、MF李東炅(イ・ドンギョン)の蹴ったボールはゴール前へ。これにハンガリー代表FWマーティン・アダムが頭で合わせたシュートがゴールポストに当たると、そのボールを拾ったジョホールDFマシュー・デイヴィーズが右サイドを一気に上がり、相手陣内にいたMFアリフ・アイマンへ。アリフ選手が相手DFを中央へ引きつけながらペナルティエリアに持ち込むと、そこからすかさず右にいたアキヤ選手へパス。これをアキヤ選手が決めてこれぞカウンターという攻撃で、ジョホールが再びリードを奪います。

その後も両チームはロスタイムまで激しくせめぎ合ったもののスコアは変わらず、ジョホールが逃げ切って貴重な勝ち点3を獲得しています。この結果、蔚山とは勝点6で並びましたが、得失差で蔚山が2位、ジョホールが3位となっています。ノックアウトステージ進出の可能性が残ったジョホールは、11月28日の次節第5節では川崎フロンターレとのアウェイマッチが、蔚山はBGパトゥム・ユナイテッドとのアウェイマッチが控えています。

2023/24 AFCチャンピオンズリーグ グループステージI組第4節
2023年11月7日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
観衆:人
ジョホール・ダルル・タジムFC 2-1 蔚山現代FC
⚽️ジョホール:ヘベルチ・フェルナンデス(44分)、アキヤ・ラシド(87分)
⚽️蔚山:江坂任(69分)
🟨ジョホール(2):シェーン・ローリー、ヘベルチ・フェルナンデス
🟨蔚山(0):鄭昇炫(チョン・スンヒョン)、李奎成(イ・ギュソン)、金英權(キム・ヨングォン)
ジョホールの邦本宜裕選手はベンチ入りしませんでした。

試合のハイライト映像。アストロ・アリーナの公式YouTubeチャンネルより

I組のもう1試合は、ここまで未勝利のBGパトゥム・ユナイテッドをホームに迎えた川崎フロンターレが、凱旋となったチャナティップ・ソングラシンの2ゴールで粘りを見せる相手に苦しんだものの、相手に退場者が出た後半の2ゴールで突き放して4-2で勝利しています。、I組唯一の4連勝となった川崎は次節第5節のジョホール戦で引き分け以上の結果を残すとI組の一位通過が確定します。(以下はこの試合の両チームの先発XI)

2023/24 AFCチャンピオンズリーグ グループステージI組第4節
2023年11月7日@等々力陸上競技場(川崎市)
観衆:人
川崎フロンターレ 4-2 BGパトゥム・ユナイテッドFC
⚽️川崎:脇坂泰斗2(16分PK、44分)、山村和也(68分)、宮代大聖(90+8分)
⚽️BGパトゥム:チャナティップ・ソングラシン2(33分、41分)
🟨川崎(1):橘田健人
🟨BGパトゥム(0):ワッタナコーン・サワトラコーン、フレディ・アルバレス、ダニーロ・アウベス
🟥BGパトゥム(1):フレディ・アルバレス(🟨x2)

2023/24 ACL グループステージI組順位(第4節終了)

順位 チーム 勝点
1 川崎F 4 4 0 0 9 4 5 12
2 蔚山現代 4 2 0 2 7 5 2 6
3 ジョホール 4 2 0 2 7 7 0 6
4 BGパトゥムU 4 0 0 4 7 15 -8 0
« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ