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JDTのサファウィ・ラシドがタイ1部ラーチャブリーFCへ移籍

Mリーグ1部スーパーリーグのジョホール・ダルル・タジムJDTは、クラブ公式SNSでFWサファウィ・ラシドがタイ1部のラーチャブリーFCへ期限付き移籍することを発表しています。

マレーシアカップ優勝監督から転身したエクトル・ビドリオ テクニカル・ディレクター名で発表されたこの移籍は、サファウィ選手が現在、東南アジアサッカー連盟AFF選手権三菱電機カップ出場の代表候補となっていることから、新チームへの合流はこのAFF選手権終了後となるということです。また同じ発表の中でJDTはマリ出身のFWムサ・シディベも同時にラーチャブリーFCへ期限付き移籍することも発表しています。

このJDTによる発表の前には、ラーチャブリーFCの会長がサファウィ選手の獲得がクラブ間で合意に至ったことをフライング気味に表明しており、JDTがこれを後追いする形で発表されています。

現在25歳のサファウィ選手は、2017年に当時のT-Team FC、現在のトレンガヌFC IIからJDTに移籍し、2018年には21歳で当時最年少のリーグMVPに選ばれると、翌年も連続してこの賞を受賞、また先日、このブログでも取り上げた2018年アジア競技大会でも、5得点を挙げるなど、クラブだけでなくマレーシアサッカーを牽引する存在となることが期待されていました。

2018年にはリーグ戦21試合出場で6ゴール、2019年も21試合出場で8ゴール、また新型コロナの影響でシーズンが11試合に短縮された2020年は7試合で7ゴールと活躍したサファウィ選手は、2021年にはポルトガル1部のポルティモネンセへ期限付き移籍しました。しかしトップチームでは出場機会を得られなかっただけでなく、U23チームでもわずか2試合に出場したのみで、1年も経たずにJDTに復帰しています。しかし2021年には同じポジションに彗星のように現れた当時19歳のFWアリフ・アイマンにポジションを奪われ、2021年は16試合、今季2022年は13試合と出場機会が減り、先発では途中出場が多くなり、完全にチームの主力ではなくなっています。

現在、AFF選手権に向けて合宿中のA代表でも、JDTの主力がケガや家庭の事情などの理由から今回の招集を辞退して休養に努める一方で、サファウィ選手が合宿に参加しているのは、疲れがたまるほど試合に出場していないことも意味しています。

かつての輝くを失ったとは言え、25歳のサファウィ選手はここで終わってしまう選手ではありません。移籍先のラーチャブリーFCは、現在リーグ3位とは言え、上位5チームの中では得点数が最低の21点と得点力の補強が必要なチーム。左足からの振り幅の短い強烈なシュートもあれば、ACLでも見せた右サイドからの美しいカーブをかけたシュートも打てるサファウィ選手は、出場機会があれば、必ず結果を残せるはず。この移籍が転期となること期待したいです。

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