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代表監督候補にキャティサック元タイ代表監督の名も
代表監督候補のホダックKLシティFC監督は全権監督が就任条件

マレーシア代表監督候補にキャティサック元タイ代表監督の名も

サッカー専門サイトのヴォケットFCはタイの有力メディア「タイ・ラット」の記事を引用し、元タイ代表監督のキャティサック・セーナームアン氏がマレーシア代表監督候補の1人となっていると伝えています。

東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップ2020でグループステージ敗退の責任をとってタン・チェンホー監督がマレーシア代表監督を辞任した1月3日以来、多くのメディアが次期監督候補としてマレーシアU22代表のブラッド・マロニー監督や、元マレーシアU19代表監督で現在はMリーグのKLシティFCのボヤン・ホダック監督の名前を挙げています。

現役時代は「タイのジーコ」と呼ばれたキャティサック氏はMリーグのプルリスFA(当時)でもプレー経験がありますが、現役引退後はU23代表監督を経てタイ代表監督に就任すると2014年、2016年とスズキカップ2連覇を果たし、その後は2020年11月に今季ACLにも出場するベトナム1部リーグのホアンアイン・ザライFCの監督に就任していますが、その契約期間は2年間ということです。

なおタイ・ラットの記事では、マレーシア代表監督の候補者としてキャティサック氏の他にもう1人アジア出身の候補者もいるということです。

マレーシア代表監督候補のホダックKLシティFC監督は全権監督が就任条件

マレーシア代表の新たな監督候補の1人とされるKLシティFCのボヤン・ホダック監督は、代表監督に就任する場合には「全権監督」がその条件になると話しています。

現在は出身地のクロアチアに帰国中のホダック監督は、マレーシアサッカー協会FAMが自身を代表チームの監督として採用する場合には、全てを自分のやり方で進める全権監督となることを条件とすると、マレーシア語紙ハリアンメトロの取材に答えています。

現時点ではFAMからの正式なオファーは受けていないと話すホダック監督は今季2022年シーズンに向けてKLシティFCを強化することが最優先だと話す一方で、昨季のマレーシアカップ32年ぶりの優勝を果たしたKLシティFCを含め、自分のやり方を貫き通すことでどのチームでも結果を残してきた、と述べ、代表チームでも同じことをやり遂げる自信はあると話しています。

KLシティFC以外にも、これまで監督を務めたケランタンFA(現ケランタンFC)、JDT、そしてマレーシアU19代表のいずれも外部からの干渉を拒否した結果、Mリーグ1部スーパーリーグ優勝2回(2012年のケランタンFA、2014年のJDT)、FAカップ優勝2回(2012年と2013年のケランタンFA)そしてマレーシアカップ優勝2回(2012年のケランタンFAと2021年のKLシティFC)の成績に加え、東南アジアサッカー連盟AFFU19選手権優勝(2018年)も達成しています。

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Mリーグクラブの監督から次期代表監督を探すのであれば、最有力なのはこのホダック監督で間違いなし。2012年のケランタンFAでのトレブル(Mリーグ、FAカップ、マレーシアカップの年間三冠)に加えて昨季のマレーシアカップではJDTを破るなど国内では複数のクラブで文字通り結果を出し、マレーシアサッカーや選手を熟知しているという利点は大きいでしょう。しかしその一方で、歯に衣着せぬ物言いから、前述のマレーシアU19代表のAFFU19選手権2018年大会優勝に加え、12年ぶりとなるAFC U19選手権出場を果たしながら、FAMとの関係が悪化し、契約が更新されないということもありました。今回の「全権監督」発言もおそらく自身が代表監督を引き受ける覚悟の現れでしょう。またホダック監督が所属するKLシティFCのスタンリー・バーナードCEOは、代表監督オファーを受けた際には、国益優先でホダック監督を引き留めないとも話しており、後任にはホダック監督と同じクロアチア出身のネナド・バチナ コーチの昇格も明言しており、自身もやる気を見せている代表監督就任のための外堀は埋まっていると言えるでしょう。マレーシア人の夫人を持ち、既にマレーシアの永住権も取得済みのホダック監督以上の候補者は国内にはいないと言って良いでしょう。

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