アジア杯で活躍、19歳ベトナム代表FWグエン・ディン・バックは如何にしてゴールデンボーイとなったのか。
ベトナム代表の他の同年代のチームメイトと比べ、彼のサッカー人生は決して順風満帆なスタートではなかったが、19歳の若きストライカーであるグエン・ディン・バックは今やベトナムサッカーの未来を担う逸材ともてはやされている。年始のアジアカップでは、優勝候補の日本代表を相手に技ありのヘディングシュートを決めたほか、再三にわたり鋭いドリブル突破を見せて日本守備陣を脅かす存在となった。
Photo：Thanh Nien
トルシエが見出したベトナム製ネイマール、育成年代では大きな挫折も
フィリップ・トルシエ監督が2023年10月のベトナム代表招集リストにディン・バックの名前を加えたとき、多くの人々が好奇の目を向けた。当時はほぼ無名と言っていい2部クラブの若手をA代表に抜擢したトルシエ監督の選手選考に対して疑問符が持たれたが、数か月後には、これが英断だったと誰もが認めることになった。
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