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【アジア杯】数的不利のベトナムがイラクに逆転負け、無念の3連敗で終戦

AFCアジアカップ・カタール2023は1月24日にグループDの第3節、ベトナム代表(FIFAランキング94位)とイラク代表(同63位)の試合がジャシム・ビン・ハマド・スタジアムで行われ、フィリップ・トルシエ監督率いるベトナム代表が2-3で敗れた。ベトナムは1点リードで迎えた前半ATに退場者を出し、後半は数的不利となる中でイラクに逆転を許した。その後、終盤に一度同点に追いついたものの、後半ATにPKで決勝弾を奪われ、2-3で逆転負けを喫した。

Photo:Thethaovanhoa

第2節を終えて、ベトナムは2敗でグループリーグ敗退が決定、一方のイラクは2勝でグループ首位通過が決まった中での試合となった。ベトナムは怪我でメンバー調整を余儀なくされたが、前半はFWグエン・ディン・バックやFWクアット・バン・カンなどの若手が躍動して、イラクと互角以上の戦いを演じた。

17分には、DFボー・ミン・チョンのクロスを相手DFがクリアミス。これがオウンゴールとなるが、VARが介入した結果、微妙なオフサイド判定でゴールが取り消しに。ベトナムには不利な判定だったが、これで意気消沈することなく、その後も主導権を握り続け、42分にセットプレーからDFブイ・ホアン・ベト・アインが決めて先制。しかし、わずか数分後にクアット・バン・カンが2枚目のイエローで退場処分。数的不利となる中、1点リードで前半を折り返す。

後半に入ると、立ち上がりに高さを活かしたCKからイラクが同点に追いつく。数的不利で押し込まれる時間帯が長くなる中、カウンターやセットプレーでチャンスを作っていたベトナムだったが、再びイラクの高さに屈して73分に逆転を許す。さらに80分にはPKを献上するが、これはイラクのキッカーが失敗して事なきを得る。

名誉の1勝を得るために、もう後がないベトナムは終盤に攻勢を強めて、ゴール前の細かい繋ぎから最後は途中出場のMFグエン・クアン・ハイが決めて土壇場で同点に追いつく。この時点で既に後半ATに突入していたが、ATは12分まで続き、一人少ないベトナムは最後の最後でまたPKを献上。今度はイラクにきっちり決められて力尽き、2-3でベトナムが敗れた。

今大会のベトナムは、フィリップ・トルシエ監督が目指すポゼッションスタイルが一定の成果を見せたが、グループリーグ突破をかけた大一番のインドネシア戦を落とすなど、肝心なところで勝負弱さを露呈した。結局、グループリーグ3連敗という過去最低の成績で大会を去ることとなった。

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