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活動停止や解散は珍しくない。過去10年に解散したベトナムのプロサッカークラブを紹介

ベトナム1部の強豪タンクアンニンFCが財政難を理由に今年8月に活動停止を発表した。既にトップチームに所属した選手の大半が契約解除となって退団。クラブ運営権を地方自治体に返却する予定だが、最悪このまま解散という可能性もあり得る。

長年ベトナムサッカーを観てきたが、Vリーグではクラブの解散は珍しい話ではない。今回は、過去10年に様々な理由で解散してしまったベトナムのプロサッカークラブを懐かしく振り返る。

ホアファット・ハノイFC:2011年解散

2003年末、ベトナム航空FCが経営難により解散。その後、LG-ACB FCが解散したベトナム航空FCの主力選手を迎え入れ、選ばれなかった選手がハノイサッカー連盟でトレーニングを続けながら新クラブを設立。鉄鋼大手ホアファットグループがスポンサーに就任して、ホアファット・ハノイFCが誕生した。

ホアファット・ハノイFCは設立初年度に参戦した2部ディヴィジョン1で2位となり、1部Vリーグ昇格。2006年にはベトナムカップを制したが、2008年のVリーグで最下位となり、2部降格。翌年にはすぐ1部返り咲きを果たすが、2011年に会長がクラブの解散を発表し、選手らをハノイACB FCに譲渡することを決定した。8年間の活動で残した主な戦績は、ベトナムカップ2006優勝、ディヴィジョン1準優勝2回(2004、2009)。

ハノイACB FC:2012年解散

2000年にベトナム鉄道FCが解散し、選手らがアジアコマーシャル銀行(ACB)に譲渡され、ACB FCとして設立。クラブはその後、活動期間中に何度も改称を続けたが、ファンの間では、ハノイACBの名称で認識されていた。2011年に解散したホアファット・ハノイFCを吸収して、クラブ名をハノイFCに改称。

しかし、ACBの創設者の一人であるグエン・ドゥック・キエン氏が2012年に、国家の経済管理規定に意図的に違反した罪などで逮捕されたことで、ACB傘下のハノイFCにも激震が走り、翌年のリーグ戦不参加を表明。その後、2012年末に正式にクラブの解散が決定した。

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