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【ベトナムリーグ助っ人列伝】ナイジェリア出身帰化選手マックス、“スラム街の億万長者”

ベトナムで過ごした15年間で9クラブを渡り歩いたナイジェリア出身帰化MFディン・ホアン・マックスはピッチ上で大きなインパクトを残せずにいる。しかし、そのキャリアを通して、同選手はベトナムで最も成功した帰化選手の一人に数えられており、富と名声を得た。その一方で、家庭を顧みずに家族を不幸にさせたことでも知られている。

あるサッカー少年の涙

「パパには2年ぐらい会っていない。最後に会ったのはサイゴンのサッカー場。僕は毎朝6時に学校に行って、午後に家に戻ると、ママはすぐ仕事に行く。ママは一晩中働くんだ。だから、毎晩寝るときは一人ぼっち。一人は寂しいから、パパとママがいてくれたらと思う。パパのことは誇りに思っている。いつかプロサッカー選手になれたら、パパのようなスター選手になりたい!」

目にうっすらと涙を浮かべて、アフリカ人とアジア人の混血の少年がこう語った。夏休みのスポーツテレビ番組「少年サッカーキャンプ2018」内の話だ。少年の名はグエン・フオン・ナム(当時9歳)。Vリーグで活躍するディン・ホアン・マックスの息子だ。ナム君は早々にキャンプを去ることになったが、幼い少年のスピーチを聞いたコーチや観衆は大いに感動した。

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