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日本のアマチュアサッカー大会参加中に心臓発作で倒れた元SLNAの選手が帰国

ベトナム1部ソンラム・ゲアン(SLNA)のU-21チームに所属してキャプテンも務めていた元サッカー選手のチャン・ゴック・ズン氏は、健康状態が改善したことからベトナムに帰国した。同氏は昨年12月に日本で開催されたアマチュアサッカー大会に参加中、心臓発作を起こして救急車で緊急搬送され、埼玉県さいたま市の病院に入院して治療を受けていた。

Photo:VTC

適切な治療のおかげで危険な状態から脱したものの、2か月以上の入院で同氏はかなり衰弱しているほか、日本での治療費が30億VND(約1800万円)と高額だったため、貧困にあえぐ家族は大きな困難に直面していた。

ニュースなどでこの状況を知った多くの在日ベトナム人やベトナムサッカー関係者のコミュニティが寄付を募った結果、2月5日に帰国が実現。食事の訓練を始めるなど、健康状態はかなり改善している。まだ思うように会話ができないが、帰国後に妹と母親の姿を見た同氏は涙を流して再会を喜んだという。治療費については、同氏を日本に招いたSUN SHINE有限会社が35億VND(約2100万円)余り全額を支払った。

コミュニティから集まった寄付金については、ベトナム国内での治療費などに充てられるとのこと。なお、同氏はハノイ市心臓病院で治療を続けることになっている。

ズン氏は2003年生まれの21歳。名門SLNAの下部組織で育ち、184cmの恵まれた体格で将来を嘱望された若手DFだった。U-19とU-21ベトナム選手権では、SLNAのキャプテンとして出場。同年代には、U-23ベトナム代表のMFディン・スアン・ティエンやDFホー・バン・クオンがおり、SLNAユースでは左SBのレギュラーを務めていた。

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