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【国際親善試合】ベトナム代表がフィリピン代表に1-0で辛勝 決定力に課題を残す内容

パク・ハンソ監督率いるベトナム代表は12月14日、ハノイ市ハンダイ・スタジアムでフィリピン代表と親善試合を行った。この試合は開幕まで一週間を切ったAFF三菱電機カップ2022に向けた準備。試合は引き分け濃厚と思われた後半アディショナルタイムに、ベテランのFWグエン・バン・クエットが値千金のゴールを決めて、ベトナムが1-0で辛くも勝利した。

Photo:VFF

ベトナムは慣れ親しんだ3-4-3のシステムを採用。試合は立ち上がりからホームのベトナムが主導権を握る展開となった。対するフィリピンは前日夜にベトナム入りしており、この季節のハノイ市の肌寒い気候にも慣れていないため、全体的に体が重そうな印象だった。ベトナムは圧倒的にボールを握りながらも、引いて守るフィリピンに苦戦。34分にはフィリピンのロングボール攻勢からピンチを招くが、懸命なカバーリングで事なきを得る。その後も攻め続けたベトナムだが、FWグエン・バン・トアンのシュートがバーに嫌われるなどの不運もあり、前半をスコアレスで折り返す。

後半に入ると、ベトナムはメンバーを大幅に変更。フィリピンは引き続き堅守速攻のスタイルを貫き、スペースがない中でベトナムの攻撃はどんどん手詰まりとなる。徐々にリズムが悪くなったベトナムは、フィリピンに何度かカウンターのチャンスを与えてしまい、試合は一進一退の攻防に。どちらも決め手に欠く中、時間は進み、このままスコアレドローかと思われた90+2分、ゴール左から放ったFWグエン・バン・クエットのシュートが相手DFに当たってコースが変わり、GKの頭上を越えてゴールイン。これが決勝弾となってベトナムが1-0で勝利した。

試合に勝ちはしたが、引いた相手の守備をこじ開ける手立てが見つからず、決定力に課題を残す内容だった。大会前に手の内を明かさないための采配であるとも考えられるが、本当に攻撃のアイデアが欠如しているのであれば、これは大きな懸念材料だ。

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