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AFF U-23選手権2022、クラスターの危機を総力戦で乗り越えたベトナムが宿敵タイを下して優勝

カンボジアで開催されたAFF U-23選手権2022は2月26日に決勝が行われ、MFチャン・バオ・トアンが前半アディショナルタイムに挙げた虎の子の1点を守り切ったU-23ベトナム代表がU-23タイ代表を下して今大会無敗で優勝した。

Photo:vff

大会中、深刻な新型コロナのクラスターが発生したベトナムは準決勝の東ティモール戦で、補充メンバーを加えた状態でも登録メンバーが13人しか揃わなかったが、決勝にはキャプテンのDFズン・クアン・ニョ―を含む数人の主力選手が復帰し、登録メンバー17人で宿敵タイとの決勝に臨んだ。

一方のタイも今大会3得点を挙げているFWティーラサックら主力4人を含む6選手が決勝戦の前に陽性となり、決勝戦の欠場を余儀なくされた。

双方、ベストとは言えない陣容とコンディションだったが、東南アジアをリードするライバル同士の対決らしく、非常にエキサイティングな試合となった。特にグループステージでベトナムに敗れているタイは今大会中のリベンジに燃えていた。

試合は戦力が整ったベトナムが序盤から主導権を握ったが、主力4人を欠くタイも徐々にプレーのテンポを上げて一進一退の攻防となる。この日最初の決定機を作ったのはタイ。25分に、中央突破からチャンスを作ってシュートを放つが、これはポストを直撃。ベトナムは勢いを増すタイの攻撃をしのぎつつ、速攻の機会をうかがい、前半アディショナルタイムにCKの流れから最後はMFチャン・バオ・トアンが頭で決めて先制。ベトナムが1点をリードして前半を折り返す。

後半に入ると、タイが同点ゴールを目指して攻勢を強める。しかし、後半立ち上がりの危ない時間帯をしのいだベトナムはその後、落ち着いた試合運びでタイの攻撃をシャットアウト。ベトナムは何度かった追加点のチャンスを活かすことが出来なかったが、先取点の1点を守り切って1-0で勝利した。

なお、同日予定されていたU-23ラオス代表とU-23東ティモール代表による3位決定戦は、ラオス代表に多数の陽性者が見つかり、試合に必要な人数が揃わなかったため、中止となった。

 

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