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Vリーグ観戦記、注目のサイゴンダービーはHCMCに軍配 松井大輔が痛恨のPK失敗 霜田新監督の初陣を飾れず

新型コロナの再燃で中断していたVリーグは3月中旬に延期されていた第3節の残り試合から再開し、今週末には第4節の試合が行われている。3月19日には、ホーチミン・シティ(11位)とサイゴンFC(4位)によるサイゴンダービーがホーチミン市トンニャット・スタジアムで開催された。

HCMCのホーム扱いとなった今回のダービーは新型コロナ対策のため、7000人までの入場制限が設けられた。アウェイのサイゴンにとっては、旧正月明けに指揮官に就任した霜田正浩監督の初陣となった。

HCMCの司令塔、元アメリカ代表MFリー・グエンは食中毒による体調不良が心配されたが、何とか回復してスタメン出場。旧正月前に補強したブラジル人FWバホス(元甲府)もスタメンとなり、前線はFWダリオ・フェデリコ、FWジャン・パウロ、FWバホスというブラジル人3選手がトリデンテを形成した。

一方のサイゴンは、キャプテンの元日本代表MF松井大輔が今季3試合目のスタメン。この日はあまりポジションを下げずに前線に留まり、ボールを持つと得意のドリブルで相手を引き付けてからの決定的なパスでチャンスを演出。いくつか見せ場を作ったが、後半立ち上がりのPKを失敗し、ほろ苦いダービーとなった。

開幕から先発フル出場が続いているMF禹相皓(ウ・サンホ)はこの日もスタメンで、中盤を縦横無尽に駆け回り、一人気を吐いたが、全体を通して守備に追われる時間が長かった。

試合は前半からHCMCが主導権を握ったが、この日のブラジル人トリオは個人技に走るきらいがあり、サイゴンの守備も集中を切らさなかったため、いい形でシュートを打てずにスコアレスで前半を折り返す。

後半に入ると、立ち上がりにサイゴンが攻勢を強めて猛攻を見せる。51分にはPKを獲得して絶好のチャンスを迎える。キッカーは松井。移籍後公式戦初ゴールに期待が高まるが、ここでHCMCの守護神グエン・タイン・タンがファインセーブ。サイゴンは千載一遇の先制のチャンスを逃す。

ここからは徐々にHCMCが主導権を握り返し、終盤はサイゴンが防戦一方の展開となる。粘り強く守るサイゴンだったが、アディショナルタイムの表示5分を大きく上回る9分目に痛恨のPKを与えてしまい、最後は千両役者のリー・グエンがこれをきっちり決めて、HCMCが1-0でダービーを制した。

試合のスタッツ情報は以下の通り。上からボール保持率、シュート数、枠内シュート数、CK、オフサイド、ファウル、イエローカード、レッドカード。

THỐNG KÊ SAU TRẬN TP.HCM VS SÀI GÒN

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