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Vリーグ1最終節、伝説的クラブ「テーコンFC」の末裔ベトテルFCが初優勝

ベトナム1部Vリーグ1-2020は11月7日と8日の両日にシーズン後期の最終節となる第7節の試合が各地で行われた。上位8チームによるグループAでは、首位ベトテルFCが敵地で3位サイゴンFCを1-0で下して優勝を決めた。ベトテルは伝説の国民的クラブ「テーコンFC」を前身に持つ。テーコン時代に優勝5回(1981-1982、1982-1983、1987、1990、1998)、ベトテルFCとしては2020年が初優勝となる。

最終節を迎えた時点で首位ベトテルと2位ハノイFCの勝ち点差は2。既に自力優勝の可能性が消えたハノイが逆転で史上初のリーグ3連覇を達成するには、敵地で迎える最終節で4位タンクアンニンに勝利することが絶対条件だった。ハノイは尻上がりに調子を上げたベトナム代表のエースであるMFグエン・クアン・ハイの活躍で立ち上がりに先制点を挙げると、その後も攻撃陣が奮起して大量4得点で勝利。

一方、同時刻にキックオフとなったベトテルも早い時間帯にブラジル人FWブルーノのヘディングで先制。その後は、ホームの最終節で有終の美を飾りたいサイゴンの反撃にあって苦戦を強いられるも、前半に挙げた1点を守り切ってベトテルが勝利。ベトテルはこれが6試合連続のクリーンシート。

昨季10位のベトテルだが、今季は大きく躍進し、首都のライバルチームであるハノイFCとのデットヒートを制して見事に初優勝を飾った。なお、この試合には、かつて「紅の竜巻」と呼ばれたテーコンFCの栄光を知る大勢のファンがスタジアムに詰めかけて、ベトテル優勝の瞬間を1万人の観客が見守った。

優勝争い以外では、6連敗中のホアン・アイン・ザライ(HAGL)がホームでホンリン・ハティン(HLHT)に3-0で快勝し、連敗をストップさせて今季最終戦を白星で終えた。また、シーズン後期に失速したホーチミン・シティ(HCMC)は難敵ベカメックス・ビンズオンとホームで対戦し、1点ビハインドで迎えた後半アディショナルタイムに辛くも追いつき1-1で引き分けた。

最終節の結果は以下の通り。

HAGL 3-0 HLHT
HCMC 1-1 ビンズオン
タンクアンニン 0-4 ハノイ
サイゴン 0-1 ベトテル

上位8チームによるグループAの最終結果は以下の通り。

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