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AFF女子選手権2019、ベトナムが宿敵タイを延長の末に下し3度目の優勝

タイで開催されたAFF女子選手権2019は8月27日に決勝が行われ、ベトナム代表が開催国タイ代表を延長の末に1-0で下して優勝を決めた。ベトナムの優勝は3度目(2006、2012、2019)だが、自国開催以外では初の優勝。一方のタイは大会4連覇を目指していたが、宿敵ベトナムに敗れて涙を呑む結果となった。

互いをよく知るライバル同士の頂上決戦となったこの試合は、両チームともに慎重な立ち上がりを見せた。ホームのタイがボールを握る展開となるが、ベトナムの分厚い守備に阻まれて効果的な攻撃が出来ない。これに対し、ベトナムは得意の堅守速攻で対抗。前半はがっぷり四つになって、スコアレスのまま終了した。

後半に入ると、試合は徐々にテンポアップ。51分にはMFグエン・ティ・ビック・トゥイが相手GKと一対一の場面を迎えるが決めきれない。ここからベトナムはタイの猛攻にさらされる時間が続くも、GKチャン・ティ・キム・タインを中心とした守備陣が体を張ってしのいでいき、スコアが動かないまま90分を終えて延長戦に突入。終盤にかけてはタイが主審の判定にいら立つシーンが多く、何度か試合が中断した。

足をつる選手が続出して、体力的に限界が近づいていたベトナムは、延長前半に勝負を仕掛ける。積極的に前に出ると、右サイドからの低いクロスにFWフイン・ニューがダイレクトで合わせてベトナムが先制。しかし、フイン・ニューはゴールパフォーマンスでユニフォームを脱いだため、2枚目のイエローで退場処分。数的不利となったベトナムはここから自陣に引いて必死に耐え、1-0で辛くも逃げ切った。

ゴールデンガールズ(ベトナム女子代表の愛称)にとっては嬉しい3度目の優勝。ベトナムは前回の東南アジア競技大会(SEA Games)でも金メダルを獲得しているため、東南アジアの主要2大会のディフェンディングチャンピオンとなった。なお、ベトナムサッカー連盟(VFF)は優勝を決めたベトナム女子代表に対し、合計13億VND(約600万円)の報奨金を贈ることを発表した。

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