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今季勝ち星なしで下位に沈むベトナム1部SLNA、東海林秀明TDが問題点を指摘

クラブ間提携関係にあるJ2水戸ホーリーホックから、ベトナム1部ソンラム・ゲアン(SLNA)にテクニカルダイレクター(TD)として出向している東海林秀明氏はこのほど、クラブが抱えている問題点を指摘した。国内有数の育成組織を有し、かつては黄金時代を築いたこともあるSLNAだが、トップチームは長い低迷期に入っており、今季は第9節を終えた現時点で0勝4敗5分の成績で、14チーム中13位に沈んでいる。

Photo:SLNA

日本人TDが指摘する問題点

SLNAはASEAN三菱電機カップ開催に伴いリーグ戦が長期中断に入る直前にホームのビン・スタジアムで行われた第9節テーコン・ベトテル戦で0-5の大敗を喫した。ファム・アイン・トゥアン前監督の辞任を受け、指揮官の座に戻った若手指導者のファン・ニュー・トゥアット監督だったが、第8節クアンナム戦で1-1ドロー、第9節ベトテル戦で0-5敗戦となり、チームを初勝利に導けずにいる。昇格組である最下位SHBダナンとの勝ち点差はわずか1点で、かつての名門クラブは残留の危機に瀕している。

SLNAは昨季も14チーム中12位に低迷して大きく負け越し。今季もドローと敗戦ばかりで、チームはまるで勝ち方を忘れてしまったかのようだ。SLNAといえば、国内で最も熱いサポーターを持つクラブの一つだったはずだが、応援するサポーターの数は日に日に減少しており、最近のビン・スタジアムは空席が目立つようになっている。

実際にSLNAのクラブ首脳陣は、クラブが今季直面するであろう困難の数々を予想していた。SLNAでは契約満了となった主力が毎年大量流出することに加え、クラブ財政がひっ迫しているため、代わりとなる戦力を他クラブから獲得することもできず、経験不足の下部組織出身の若手をトップチームで起用せざるを得ない状況が続いている。

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