育成なくしてクラブのアイデンティティーの形成はない。
-タイン監督はHCMCを降格圏から救った後、育成システムを含めたクラブの再構築に乗り出す方針を示しました。それがホーチミンサッカーの復興とクラブアイデンティティーの形成に向けた正しい道筋ということでしょうか?
HCMCの監督に就任した時、首脳陣に対し、もし降格すれば全てを一からやり直さなければならないと話した。私は育成畑の人間だ。ここにくる以前はPVFアカデミーでも経験を積んだ。私は首脳陣に、クラブは早急にユース育成センターを組織する必要があると説いた。現在のクラブには優れた基盤がある。しかし、育成抜きでクラブアイデンティティーを語ることはできない。
アイデンティティーは抽象的な概念だ。しかし、それは育成年代からじっくりと形成されるもの。80年代から90年代にかけてのカン・サイゴンFCは近代的で観る者を魅了するサッカーをしていた。しかし、現在のプロサッカーではそれだけでなく、経験主義に代わる一貫したプロセスとスキームが必要とされている。
HCMCは育成に力を入れなければならない。アカデミーと下部組織を整備し、クラブ組織を改革する必要がある。成功するには科学的プロセスが欠かせない。監督である自分はトップチームのために優秀な選手を発掘する。クラブはアカデミーを設立して、地域のサッカーコミュニティ発展に努める。コーチ陣がセレクションを担当して、U-13、U-15、U-17のチームを発足させる。
HCMCは下部組織だけでなく、子供たちのサッカー全体の発展に寄与していく。PVFのような一貫した育成システムが必要だ。全てのクラブが独自のアイデンティティーを持たなければならず、そのためにも育成は不可欠な存在だ。
1部残留を達成した今、クラブは持続的な発展に向けた基盤づくりを進めなければならない。幸い首脳陣からは賛同を得ており、条件を整えてくれている。
自分は若手を育てることも、チームとして結果を残すことも出来る自信がある。HCMCはトップチームで使える若手たちを探さなければならない。現在のトップチームには既に、MFラム・ティ・フォンやMFグエン・チョン・ロンなど数人の優秀な若手がいる。こうした若手とベテランをうまく融合させたチーム作りをしていく。アカデミーの整備後、HCMCは安定した戦力の供給が見込めるだろう。
-かつて指揮していたサイゴンFCと同じく、ホーチミン市を本拠地とするHCMCの監督に就任することを選択した理由は何ですか?
HCMCからオファーがあったとき、PVFに籍を置きながら2部フォーヒエンFCの会長を務めていた。そこでの仕事には、とても満足していた。PVFのコーチングを再構築した後、U-13、U-15、U-17はとても良いプレーを見せた。PVFやフォーヒエンの試合を観た観客は、チームとしてのアイデンティティーを感じられるはずだ。
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