森保ジャパン初戦の相手、ミャンマー代表の危険度は? かつての「アジアの強国」の現状。注目選手&モンゴルとの初戦フォーメーション

日本代表の初戦の舞台、トゥワナスタジアム ©FOOTBALL THAILAND
10日、日本代表がワールドカップアジア2次予選の初戦を戦う相手、ミャンマー。タイの西隣に国境を接する隣国であり、近年はミャンマーのトップ選手たちがタイリーグでプレーするなどタイサッカー界との交流は多い。ミャンマー代表の現状とはどんなものなのか、フットボールタイランドが解説する。
育成整備でU-20W杯出場、「強国復活」へ
ミャンマーは歴史的にイギリスの統治下にあった影響もあり、ビルマ時代にはアジアにおいてはサッカー先進国だった。1968年のアジアカップ優勝、66年、70年にはアジア大会を連覇するなど黄金時代を築き、アジアの頂点に立っている。日本サッカーとの関係も深く、大正から昭和初期にかけてビルマ人の留学生であったチョー・ディン氏(2007年、日本サッカー殿堂入り)の技術指導によって日本のサッカーは大きく前進した。言わば「日本サッカーの恩人」でもある国なのだ。
だが、その後の軍事政権時代を経てミャンマーのサッカーは次第に弱体化。東南アジアにおいてもタイをはじめとする上位国からは遅れをとる時代が続いた。しかし近年は民主制への移行と経済発展によって、アジアの強国復活へ向けて動き始めている。ミャンマーの巨大企業グループ「マックス・ミャンマー」の創設者であるゾーゾー氏がミャンマーサッカー協会の会長に就任したことを機に、ナショナルアカデミーを設立するなどして育成環境を整備。日本からも継続的に指導者が派遣され(現在は古賀琢磨氏がU-15ミャンマー代表監督を務めている)、その結果、2015年にはU-20ワールドカップ初出場を果たしてアジアを驚かせた。
※古賀琢磨氏のインタビューはこちら
このところはA代表も東南アジア内の大会で再び上位に進出することが増えているミャンマー。現在の東南アジアの勢力図を番付で表せばタイとベトナムが両横綱、マレーシア、インドネシア、フィリピン、シンガポールあたりが大関クラスで、ミャンマーはその大関グループに復帰しようとしている段階と言える。
タイでプレーするアウン・トゥとチョー・コーコー

タイリーグの強豪ムアントンでプレーするミャンマー代表のエース、アウン・トゥ ©FOOTBALL THAILAND
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