フットボールシンガポール

インタビュー|是永社長との縁でシンガポールに アルビレックス新指揮官が目指すものとは 重富計二監督

トップチームの監督は目指していなかった!?

―アルビSでの仕事はどのようなものでしたか。

サッカースクールのマネジャーとしてスクール部門を統括する立場で、子どもたちの指導をしながらスクールの規模拡大にもあたりました。是永社長からは、いろいろなことにチャレンジしよう、アカデミーをシンガポール国外にもどんどん広げようと言いわれていました。実際にアルビレックス新潟ミャンマーの立ち上げに関わったり、タイやカンボジアなどにあったサッカースクールの指導のクオリティコントロールをしたり、東南アジア諸国へ出掛けて現地のサッカースクール事情などを視察したりしました。

―スクールのコーチをしながら、いずれはトップチームで指導者をしたいという想いはあったのですか?

実際のところ正直あまりありませんでしたね(笑)。ずっと子どもたちの指導をしていたので、トップチームの指導にはそこまで興味はなかったんです。2年前には是永社長からラオスのローカルクラブが監督を探しているから行ってみないかという話をいただいたこともありました。そのときは条件面なども考えてお断りをしたのですが、当時ですでにスクールのマネジャーを4年ほどしていたので、自分をトップチームへ押し上げていって、スクールは若いコーチに任せていきたいという構想が社長の中にあるのかなとも感じました。

将来的に自分がどういうコーチとしてやっていくのかと考えたとき、トップチームの指導という選択肢もある。そこで2017年のシーズン途中からはトップチームの練習にも関わらせてもらい、昨年はアシスタントコーチとして1年間吉永監督のもとで勉強をさせてもらいました。

 

選手の特長を生かせるサッカーを

―吉永前監督のもとで一番何を学びましたか?

それまでずっとスクールで指導をしていて、トップチームに関わったことがなかったので、選手たちとの関わり方であったり、勝ちにこだわりながらも選手を育てること、さらにチームの立ち上げからシーズンを通してどう戦っていくかというマネジメントなど、さまざまなことが勉強になりました。ほかにもロッカールームでのミーティングや、ピッチと同じ視線でのコーチングなど、吉永さんのもとで学んだことは非常に多かったですね。

―監督としてどんなチームを目指していますか?

昨年のチームから残留してくれた4人(DF笹原脩平、山﨑海秀、澄川広大、MF鎌田啓義)以外は、すべて新しい選手になります。選手ひとりひとりのプレースタイルや特長を見極めて、昨年のチームのベースにあったものは引き継ぎながら、「選手に合わせる」というわけではないのですが、彼らの特長を生かせるサッカーををやっていけたらと考えています。

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