フットボールフィリピン

編集長コラム|新年の御挨拶|フィリピンサッカーの2018年まとめと2019年の展望

新年明けましておめでとうございます。

昨年の11月1日からスタートした「フットボールフィリピン」。タグマ!読者の皆さんにフィリピンサッカーの需要があるか否かに関わらず、今年も積極的にニッチな情報をお届けしていこうと思っております。

アジアカップ2019に初出場するフィリピン代表は、現在カタールのドーハで直前合宿を行なっています。大晦日にベトナムとの非公開試合を行ない2-4で敗れましたが、決勝トーナメント進出に向けて、スヴェン・ゴラン・エリクソン監督がチームを仕上げているところです。

日本代表との直接対決の可能性はほとんどありませんが、フィリピンサッカー史上初のアジアカップ本大会出場となりますので、どうか温かい目で見ていただければと思っております。

昨年末に一度振り返っておくべきことですが、この場をお借りして、2018年のフィリピンサッカー界の出来事をおさらいしておこうと思います。

  • ACL予選でセレス・ネグロスが、ブリスベン・ロアーを破り天津権健とのプレーオフに進出する
  • メラルコ・マニラとイロコス・ユナイテッドが、フィリピンフットボールリーグから撤退する
  • フィリピン代表がアジアカップ最終予選を突破、史上初のアジアカップ本大会出場を決める
  • わずか6チームに減少したフィリピンフットボールリーグが、総当たり5回戦制で行なわれる
  • リーグ開幕直後から、グローバル・セブとJPV・マリキナで早くも未払い騒動が発生する
  • セレス・ネグロスがAFCカップのASEANゾーン決勝で、ホーム・ユナイテッドに敗れ大会を終える
  • グローバル・セブの新オーナーが経営を立て直し、フィリピンフットボールリーグの日程を守る
  • セレス・ネグロスがフィリピンフットボールリーグで優勝、ACL予選出場権を獲得する
  • ダヴァオ・アギラス・ベルマーレが、J1湘南ベルマーレとの提携を発表する
  • カヤ・イロイロがコパ・パウリーノ・アルカンタラで優勝、AFCカップ出場権を獲得する
  • タグマ!で「フットボールフィリピン」がスタートする
  • フィリピン代表がAFFスズキカップに出場、準決勝でベトナムに2連敗して大会を終える
  • 2019年シーズンから、国内リーグの名称をフィリピンプレミアリーグに変更すると発表される
  • ダヴァオ・アギラス・ベルマーレが、来季のフィリピンプレミアリーグへの参戦を見送る
  • グリーン・アーチャーズ・ユナイテッドが、フィリピンプレミアリーグへの参戦に動き出す
  • 資金難で活動継続が危ぶまれているJPV・マリキナが、音信不通状態に陥っていると報じられる
  • フィリピン代表のアジアカップに向けた代表メンバー23名が、クリスマス休暇明けに発表される
  • フィリピンプレミアリーグの参戦チーム数など、リーグ運営の内容がほぼ白紙のまま年を越す

2018年のフィリピンサッカー界は、代表チーム関連のポジティブな話題と、国内リーグ周辺のネガティブな話題が交錯した1年だったように思います。特に国内のフィリピンフットボールリーグの大失態は、国内クラブチームの活動に大きな影響を及ぼしました。

今年始まるフィリピンプレミアリーグがうまく運営されなければ、今後、ACL予選やAFCカップの出場権を逸する可能性もあります。また、このまま国内市場の縮小が続くようであれば、日本人を含む外国人選手や、国内に留まっている代表クラスの選手たちが、フィリピン国外でのプレーを選択するでしょう。

ただ、この状況をポジティブに捉えることも可能で、フィリピン代表クラスの選手たちが環境や収入を求めて、タイやマレーシアの強豪チームでプレーすること自体は良いことだと思うので、そんなに憂うことばかりではないのかもしれません。

もうすぐアジアカップが開幕します。欧州系ハーフ選手たちや、日本のサッカー環境で育った佐藤大介がピッチに立っていますので、フィリピン代表の戦いにも注目してみてください。

今年もよろしくお願い致します。

フットボールフィリピン編集長 池田宣雄

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