パルセイロU-18、最終節で逆転優勝。全国経験生かして成長
「『全国に行ったときの気持ちを思い出してやろう』と話していた。今日はそれ以上の力が出せたと思う」。キャプテンの宮下隼は、そう誇らしげだった。
U-18長野県リーグ1部最終節。AC長野パルセイロU-18が都市大塩尻を3-1と下し、頂点をつかんだ。勝ち点3差で追う首位との直接対決。得失点差で上回っており、勝てば逆転優勝という条件下で、プレッシャーに打ち勝った。

AC長野パルセイロU-18

都市大塩尻
狙い通りに先制も、すぐさま追いつかれる
試合はハイラインを敷く都市大塩尻に対し、AC長野パルセイロU-18がその背後を狙う。ビルドアップで相手を片側のサイドに引き寄せ、逆サイドの空いたスペースを突く狙いだった。しかしながら「最初は自分たちが堅かった。相手も勢いよく来るので、それに順応するまでに時間がかかった」と宮下。大一番のプレッシャーもあり、思うように前進できない時間が続く。
それでも都市大塩尻の縦に速い攻撃に対し、センターバックの大峡龍聖を中心に粘り強く戦う。相手の強みであるセットプレーも、高さでは劣りながらもヒットさせず。すると37分、狙い通りの形から先制点が生まれる。
ディフェンスラインのロングフィードから、ボランチの宮本凰世が飛び出す。GKとの1対1を迎えると、並走した宮谷天空にラストパスを送り、宮谷が無人のゴールに押し込んだ。これまでは相手のラインコントロールに苦しみ、オフサイドを取られる形も多かったが、2列目からの効果的な飛び出しでハイラインを攻略した。
「2列目からの飛び出しは、相手のハイラインへの攻略として常に言っている。(宮本)凰世があそこまで飛び出すことはなかなかないけど、ずっと取り組んでいる形が出た」と宇野沢祐次監督。宮本とダブルボランチを組む酒寄琉斗も「自分がしっかりバランスを取りながら、凰世が前に行く。2人の関係性が出た」と手応えを示す。
だが、リードは長く続かなかった。都市大塩尻は41分、中野信司の縦パスを受けた高橋圭太が、ペナルティエリア内で前を向く。大峡が遅れて止めにかかると、主審はファウルの判定を下した。それによって得たPKを、中村玲央がど真ん中に沈めて同点。前半は1-1で折り返す。
焦りなく後半へ。和久匠が流れを変える
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